北九州市小倉北区の大手ゼネコン現場事務所で社員1人が銃撃された事件を受け、北九州市と福岡県警は14日、同区の北九州メディアドームで「北九州市民緊急暴力追放決起大会」を開いた。市民や地元企業関係者ら約1500人が参加。犯行に関与したとされる指定暴力団工藤会の本部事務所前までパレードし、工藤会会長にすべての事務所の撤去を要求した。同市では頻繁に暴追大会が開催されているが、事務所撤去要求は初めて。
大会ではまず、北橋健治市長が「発砲事件は市民、行政、警察一丸での暴排活動への挑戦。不退転の決意で暴排を進める」と強調。田中法昌県警本部長も工藤会を名指しして「工藤会つぶしにまい進しよう」と訴えた。
この後、参加者たちは雨の中、「暴力団追放」と書いたのぼりやプラカードを掲げてパレード。工藤会本部前で、県警幹部が事務所撤去を要求する声明文を読み上げ、郵便受けに投函(とうかん)した。参加者は全員で本部を取り囲み、「北九州から出て行け」「暴力団は市民の敵だ」とシュプレヒコールを繰り返した。
=2011/02/14 西日本新聞=