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2008-09-20 12:51:56

vol.53  いいコーチ、人気のあるコーチ

テーマ:WebSchool

今回は短めに…


さて、スイミングスクールでの“いいコーチ”ってどんなコーチでしょうか。ムキムキマッチョにさわやか笑顔のカッコ“いい”コーチも、もちろんそうなのですが・・・

指導が上手で、泳ぎを上達させてくれるコーチや、記録を伸ばしてくれるコーチってのがまずは“いいコーチ”ということになると思います。そして、それは保護者の目線でみる“いいコーチ”であり、さらに付け加えるならば、適度な厳しさを持ったコーチ…などということも、保護者の期待する要素の一つになります。もちろん、さわやかな笑顔や引き締まった逆三角形の体、スタイルの良いかわいいあるいはきれいなコーチってのもいいことにはいいですが・・・。



では、子ども目線でみた“いいコーチ”とはなんでしょう?それは、やさしいコーチであり、面白いコーチであり、楽しいコーチ…などの要素が上位になってきて、そのような要素をもったコーチは、人気のあるコーチとなるのです。

ということは、保護者の期待する“いいコーチ”と、子どもたちに人気のあるコーチとは、要素に違いがあるということになるのです。ですから、コーチ諸君はこの2つの要望を満たす、双方の要素を兼ね備えたコーチを目指さなくてはなりません。泳法技術、指導、知識、教育的配慮というようなものを総合した技術力と、子どもと一緒になってバカができたり、遊んだりできる営業力の両局面が必要なのです。


保護者の方などは、客観的に見ることができるので意識してみてみると面白いとおもうのですが、練習開始前の準備体操の時とか練習終了後、あるいは課外イベントなどでゴタゴタっと大勢が自由に戯れている時などを観察してみましょう。

子どもたちの輪に積極的に入っていくコーチと、子どもたちが自然と寄ってくるコーチとがいるんです。どちらも結果的に集団ができ、楽しく遊んだりするのですが、その形成過程が違うのです。女性を惹きつけるイケメンのフォロモンではありませんが、子どもたちをひきつけるフェロモンを持ったコーチもいるんです。そういう要素をもったフェロモンコーチが、確固たる指導や知識といった技術力を身につければ、まさに鬼に金棒です!会員にとっても、クラブやスクールにとっても財産となるコーチになるでしょうね!


台風一過とまではいきませんが、台風もすぎました!秋を満喫しましょ!


















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2008-09-18 00:48:46

vol.52 スイミングスクールでの指導! 

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すずむしの鳴く、過ごしやすい季節になりましたね!


さて、vol.51の続きですが~ アドバイスの方法の話を少ししましょう。「補助」とは、何も腕や脚、体を持って動かしたり、支持したりするだけのこととは限りません。“言葉”でのアドバイスも、充分な「補助」と言えるでしょう。 コーチ(指導者)の使命は、その泳者の泳力上達です。手足を支持した「補助」ばかりでは、その泳者自身の動きは身に付きにくいと前回お話しましたよね。声だけのアドバイスで、泳者が上達すれば、それに越したことはありません。

あとちょっと…というレベルの場合は、何も腕を持ってあげたりしなくてもいいのです。言葉での補助をしていきましょう。 結果を先に言うと「補助」のポイントとは、徐々に支持を減少させていくこと! ということになります。例えば、平泳ぎのキックの練習の場合だと、はじめはコーチが足首を持つなりして動きを教えていきます。次に、泳者が自分の力で動かしてキックします。そこで、キックが広すぎればコーチが左右に手を壁のように広げておき、コーチの手に当たらないように蹴らせるとか、狭すぎればひざを支持しながら少し外回ししながら蹴らせるとか…のように特定ポイントの支持をします。大方できてきたら、コーチは手を差し出さずにけらせていきます。最後の挟み込みが悪ければ、けり終わって伸びている状態の時の泳者の足首付近に手のひらを差出し、「コーチの手を挟んで!」と言えば脚はしっかり閉じるようになります。さらにできてきて、もうひと伸びがほしいだけなら、けり終わったあとに「イーチ、ニーイ、サンッ!」って言うだけでいいのです。その間、伸びを取らせるように伝えれば自分で、蹴って閉じて伸びることを覚えていくものです。ほとんど動きはできていて、伸びがほしいだけの状態の子どもには、伸ばすことだけを意識させればよいのです。それなのに、そのようなアドバイスをせず、コーチの脇を通過する時だけ足首をつかんでコーチが動き全体を動かして、伸ばさせて脚を押してスーッ!と進ませるだけでは、見た感じ「補助」してる!指導しているコーチ!って見えるでしょうが、実は泳者の上達には何もよいことしていません。それこそ、他の泳者の支持しながら、すれちがいざまに「イーチ!ニーイ!サーン!」ってその泳者に“言葉”の補助をしてあげるだけで、同時に2人に的確な指導をしていることになります!


その“言葉”の遣い方ですが、その昔はプールのコーチは、地獄の鬼より怖い存在でした。今は、そんなコーチ減りましたね。滅多に見かけません・・・体罰禁止や時として過保護すぎると思われるような保護者からのクレームなどもありますし・・・まあ、それはいいとして。何も、プール中に響き渡る声で、すべてを大声で張り上げていなくてもいいのです。たくさんの人に通じるよう内容で、たくさんの人に同時に伝えたければ、大声でいえばいいのです!「はーい!もっと脚のばしてー!元気よく~!!」ってね。でも、例えばビート板キックしていて、一人だけビート板に添えた腕が曲がっている泳者がいたら、その泳者のそばに行きコーチは水面に肩がつかるまで姿勢を低くして、「腕曲がっているよー!肘伸ばすんじゃなかったっけー!?」と、その泳者だけに聞こえるように言ってあげれば済む話です。自分のことをしっかりと指導してくれている…と思ってもらえます。指導時間中、絶えず全体への声掛け、補助も同じ均一補助では、いけません。グループが5人でも、例え20人いても、全体指導の中に個別指導を施していけなければいけません。泳者それぞれのクセや特徴があり、良い点も悪い点も様々なはず。“指導者1人 対 泳者5人” の指導をしているようでは決してよい指導者とはいえません。

よい指導者とは、“指導者1人 対 泳者1人 × 5人分”の指導ができる指導者のことを言うのです!!


週末はあいにく、雨続きらしいですが・・・レジャーに行けない分、プールで泳いでみましょう! では、また!















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2008-09-10 11:23:48

vol.51 “水泳指導” の続き

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vol.47において、水面をたたくスタートの合図の話をしましたが、少し捕捉をさせて頂きます。

水面をたたくスタートの合図において、確かにやり方によっては、子どもたちに威圧感を与えかねません。やり方に配慮をしなければならないことも忘れずに!3,4歳の小さな子どもの至近距離で、「ヨーイ、ハイッ!」と大きな声と同時に“パッシャーン!”と水面をたたくと、子どもにとっては怖いものでしょう。

また、若いコーチに見られがちな光景として、例えば泳いでいる一人の子どもを補助したりしていて、次にスタートを待つ子どもに背を向けた状態で、片手を後ろに回して無言で “パッシャーン!” と水面をたたくしぐさ。あれは、いただけません・・・。前回(vol.47)でも書いたとおり、水面パシャーンは、ただたたけばよいというものではありません。あくまでも、音の反響しやすい、そして距離もあり見にくい、聞きにくい環境の中、大きな音と大きなゼスチャーとで、子どもたちにわかりやすい方法なので…という理由である。無造作に、教育的配慮もなしに行ってはいけません。 20m先からでも、次にスタートする子どもの方をみて、それから水面パシャーンをするのです。遠くても目は合わせられます!


さて、補助やアドバイスの方法ですが、これも一言ですむ内容ではなさそうなので、数回になってしまうかな・・・;

なるべく手短に、簡潔に話しましょう。

補助法の極意は、「かゆい所にだけ手を差し伸べる」ということです。

背中がかゆくて、自分の手が届かない時、誰かに背中をかいてもらいます・・・その時、ピンポイントでかゆい場所に、適度な強さでかいてくれると、快感でしょ? ところが、かゆいところと違う場所を、強すぎたり、弱すぎたりすると逆にイライラしますよね。補助も、そうなんです。泳いでいる生徒10人がいる場合、その泳ぎ方も10人10色です。人により、クセや特徴もさまざま、良い部分もなおすべき部分も人それぞれです。そのような10人に、流れ作業の如く、自分の前を通過する際に同じ方法で一律均一補助をしていても全く駄目なんです。その泳者のウィークポイントに合った適切な補助を、必要な時にするだけでいいのです。

「ほう助」と「補助」という言葉があります。「ほう助」とは、よく“犯人ほう助”などと使われたりしますが、イメージとしては、いろいろとしてあげるようなイメージです。「補助」は、足りない所を補うというような意味です。クロールの腕が上手で、特になおす部分もないような泳者に対して、フィニッシュ(腿のあたりで腕が水面に出る寸前の時)から手首付近を持ち、泳者の動きではなく、補助者の力と軌道でずっと腕を持ったまま前方へ動かし、エントリー(腕が前方の水に入る部分)まで握ったままでは、何の練習になるのでしょうか。泳者のリズムが崩れてしまいます。ずっと持ったままで、コーチが動かして…では、「ほう助」になってしまいます。盆栽の針金のように、がんじがらめにして、強制的に動かさせるような「ほう助」は必要ありません。

肘が曲がっている子どもには、肘が伸びるような補助、アームダウン(動かしている腕ではなく、前方へ伸ばして待っている側の腕が下がってします現象)してしまう泳者には、アームダウンを気づかせなおさせる補助…それぞれを適切なピンポイント補助をするのが理想と思います。

もちろん、それぞれの段階できちんとした指導をしていることが前提ですよ!全然泳げない子どもにいきなりクロールを泳がせれば、最初から最後まで腕を持って動かしてあげることも必要かもしれませんが、日本の現状のスクールではそのようなことはなく、きちんと体系化された段階指導がなされていると思います。


補助の仕方は、各泳法で様々ですし、各泳法の中でも腕の補助、脚の補助、呼吸動作の補助、体全体への補助…など部位別にそれぞれがあり、さらに、腕の補助の中でも腕の軌道なのか? 肘が曲がるのか? 力んでいるのか? 水中でのかき方が悪いのか? といった具合にたっくさんに分かれていきます。それを一つ一つ解説すると、とんでもない時間と図と写真なども必要になってくるので、今回は省略させて頂きます。


アドバイスもそれぞれなのですが、一言でそのポイントとして言えることは・・・「アドバイスによって、泳者が頭の中で具現化(視覚化)できるような言葉でアドバイスする」ことです。簡単にいえば、頭の中でそのイメージが映像で浮かび上がるように話してあげることが重要です。

たとえば、簡単な例だと、けのびを初めて習う4,5歳の子どもに「次はけのびをやりますよ!これは、ストリームラインといって、両腕は頭上にまっすぐ伸ばします。両脚も、足首までしっかり伸ばすこと!体幹もまっすぐに!」なんて言っても、子どもたちは「・・・・・???」でしょう。「アンパンマンが飛ぶ姿勢みたいに体をピーンと伸ばしてごらん!」と言えば、子どもにはイメージしやすいことでしょう。指導者は、できる限りわかりやすい言葉で、他のものに例えたりしながら、イメージをしやすい表現をすることを心がけましょう。


長くなりました・・・・続きは次回に!!

すっかり秋ですね。スポーツの秋ですよ!泳ぎにいきましょう!


 




















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