卒業ー師匠の追悼ー公演無事終了
農村歌舞伎、天国の師匠へ 「伝統守りたい」教え子集結 2月に亡くなった元歌舞伎俳優の市川箱登羅(はことら)さん(享年79)が立ち上げた神戸市北区の子ども歌舞伎グループが28日、追悼公演を開く。師匠を失った子どもたちのもとにかつての教え子たちが集まり、解散の危機を救った。舞台に立つ子どもたちは「天国の師匠に成長した姿を見てほしい」と張り切っている。
市川さんは二代目中村鴈治郎(がんじろう)に師事し、1977年に三代目市川箱登羅を襲名。88年の引退後は警備会社に勤めていたが、98年に「歌舞伎の魅力を広めたい」として、今も地域の神社などに複数の農村歌舞伎の舞台が残る神戸市北区で「甲緑(こうりょく)子たから歌舞伎」を立ち上げた。
一座には幼稚園児から小学6年までの14人が所属し、市立甲緑小学校の教室を借りて週1回練習している。老人ホームを慰問するなどの活動をしていた昨年夏、市川さんは体調を崩し、今年2月11日に肺炎で息を引き取った。
「農村歌舞伎の火を消すわけにはいかない」。一座の育成会長の加藤直子さん(62)が巣立っていった教え子に救いを求めたところ、市立小部(おぶ)中1年の丸山美海(みなみ)さん(13)や市立大原中3年の犬伏(いぬぶし)基紀(もとき)さん(15)、兵庫県立大2年の藤本ひとみさん(20)ら男女6人が集まった。
放課後に浴衣に着替え、見得(みえ)の切り方を教える丸山さんは「先生の技を100%引き継ぐのは無理だけど、できる限りのことをしたい」。指導を受ける甲緑小5年の藤井優香(ゆか)さん(11)は「先生は天国でみてくれていると思う。卒業生にしっかり教えてもらいます」とうれしそう。追悼公演で14人は市川さんの手作りの衣装をまとうという。
公演は28日午後1時半から神戸市中央区旗塚通4丁目の葺合文化センター(078・242・0414)の大ホールである。入場無料。(太田成美)
師匠の息子のタローさんに、私は声をかけた。
「先生を失った痛手は、大きかったです。先生に免じて、おさめてくれていた人間関係のほころびが、徐々に表に見えてきています。大きく開いた穴が埋められるものか、埋めるのに、どれだけ時間がかかるか・・・わかりません。すべてのグループが残るとは、私は思っていません。」
タローさんは、腰掛から立ちあがって「そうみたいですね」と言った。
「でも、残さなければなりません」私は言葉を重ねた。
いつものように開演時間になった。
師匠だけがいない。
いつものようにマイクを持った私は、いつもの声がでなかった。
失うことを、覚悟していたから、愚痴を言うつもりはない。でも、失ったものは大きかった。
この場所で11回目になる子供歌舞伎の公演は、朝日新聞の記事の効果もあって今までにない盛況だった。
そして、子供たちは、本当に立派だった。どの子も、どの子も、まるで、少しずつ師匠の魂が乗り移ったように、師匠伝来のセリフ回しが身についていた。
長くお世話になった子供のお母さんが、幕間で、先生への追悼の言葉を述べて、タローさんを舞台に招いた。
タローさんは、父親の遺品を整理し、その志しを書いたものにまとめたいと話された。
飄々とした持ち味が父親譲り。
人は、こんな風に「自分の魂と志し」を継いでいくのか・・・胸がつまった。
人柄は血族の息子に。事業はそれを受け継ぐ人々に。いい人生だった・・・師匠の一生は。
最初から最後まで、心配なことはいろいろあったけれど、すべて杞憂に終わった。
片付けが終わると、私は携帯電話のショップに急いだ。昨晩、突然携帯のメモリーが消滅した。500のアドレスが一瞬に失われた。
これから、どうやって、そのほころびをとじていけばいいかわからない。
「消えたら、もう、取り出せません」
「やっぱり・・・」そう、やりとりしているうちに、メモリーが勝手に復活した。
よかった・・・どうしていいかわからいことが、自然に解決し、収まった。
ほっとした帰り道、私は師匠が傍にいると感じた。
「大丈夫、私はここにいるよ。還ってきたよ。」そう、言っている。
師匠を失って一旦は、ほころびた破れ目も、復旧するよ・・・そう囁かれた気がした。
気持ちは、次第にやすらかになっていった。
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二宮尊徳の弟子ともいうべき渋沢栄一の『夢七訓』
夢なき者は理想なし
理想なき者は目標なし
目標なき者は信念なし
信念なき者は計画なし
計画なき者は実行なし
実行なき者は成果なし
成果なき者は幸福なし
故に幸福を求める者に夢なかるべからず
友達のブログからもらってきました。
私は、夢を実現しようとがんばっているときが一番幸せなときではないがと思います。
そう、今が一番しあわせ!
2010/3/29(月) 午前 4:58 [ NICK ]
NICKさん渋沢栄一は本当に優れた人です。
この言葉を日本の「すべての青少年に伝えたい」今の子供たちは「夢」がないので、上を見上げないで横ばかり見ています。
そして、不幸を他人の所為にしています。
2010/3/29(月) 午前 6:55 [ かぐやひめ ]
かぐやひめ様
こども歌舞伎、市川箱登羅師匠追悼公演の成功、おめでとうございます、そしてお疲れさまでした。
箱登羅師匠によって心に火をつけられた子供達自らが、新たな子供達の心に火を灯す役を努める。
仰る様に「受け継がれた魂と志」、感動的ですね。
しかし携帯電話の件、その日、その時を選ぶかの様な…不思議な事があるものですね。
NICK様
初めまして(でもないですか…)。
落ち込まれている様子が気になり、ブログなど訪問させて頂きました。
私も以前、書き込みをさせて頂いている掲示板で色々とありました。
しかし、それも私の今後の人生にとって、必要な経験の一つなんだと考えています。
かぐやひめ様のブログにて、共に書き込みをさせて頂くのも何かの縁、お元気になられ頑張って下さい。
因みに渋沢栄一氏は、私が男として憧れる方の一人です。
2010/3/29(月) 午後 7:50 [ 中西 ]
中西さま
そう・・・携帯が突然「メモリー不足です」と言ってデータがすべて消えてしまった・・・
公演の仕込みから戻った時です。
そこに、私の人間関係のすべてが詰まっているから・・・人生を失うのと同じだったのです。
歌舞伎公演が無事に終わったあと、それが自然に復旧しました。
公演が終わると、いつも、私は師匠を車に乗せて駅まで送っていました。
「去年は、助手席にいた」師匠でした。「今年はいない」
けれど、携帯が戻った時、私は、師匠が今も助手席に座っていて「心配いりませんよ。戻りましたよ。私が、ついているじゃありませんか」と言ってくれていると感じられました。
だから、もう、何も心配しません。一生懸命いくだけです。
昨日は、嬉しい言葉をたくさんの人がくださいました。
「あなたの傍なら、だれだって居心地がいいよ」とか「この人を大事にしいよ。こういう人がいてくれんと、あかん」とか、そして、子供たちが、つぎつぎ寄ってきて話しかけてくれました。
ありがたい一日でした。
2010/3/29(月) 午後 9:19 [ かぐやひめ ]
中西さん、
励ましの言葉、ありがとうございます。
自分で自分を、甘やかす軟弱物ですので、しばらくのんびりしていようと思っています。
様付けはご容赦願います。
2010/3/30(火) 午前 3:03 [ NICK ]