GDP、中国に抜かれ3位に 5期ぶりのマイナス内閣府が14日発表した2010年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除いた実質で前期(7~9月期)比0・3%減、年率換算で1・1%減と、5四半期(1年3カ月)ぶりのマイナス成長になった。 エコカー補助金の終了などにより政策効果がはげ落ち、個人消費が失速。世界経済の減速で輸出も落ち込み、景気が足踏み状態になっていたことを裏付けた。ただ市場では景気は緩やかな改善に向かうとの見方が多い。 同時に発表された10年の名目GDPは、国際比較に使われるドル換算(四半期ごとの平均)で中国を4044億ドル(約35兆円)下回り、日本は経済規模で米国、中国に次ぐ世界第3位に後退した。10年の実質GDPは前年比3・9%増で、リーマン・ショック前の07年以来、3年ぶりのプラス成長だった。 記者会見した与謝野馨経済財政担当相は「景気の先行きは持ち直しが期待されるが、予算関連法案の動向などで政治への市場の信頼がどうなるかがリスク」と指摘した。 10~12月期の実質の個人消費は0・7%減と2四半期ぶりのマイナス。増税に伴うたばこ値上げも響いた。輸出は欧州向けが不振で0・7%減となり、7四半期ぶりに減少した。 【共同通信】
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