防犯カメラ “発砲する犯人の姿”
防犯カメラ “発砲する犯人の姿” 02/10 19:42

昨夜、建設現場の事務所に男が侵入して発砲し、男性社員が軽傷を負った事件です。

これまでの警察の調べで、事務所内に設置された防犯カメラに、犯人の男が発砲する姿が映っていたことが、捜査関係者への取材でわかりました。

●大前記者
「あちらの建設会社の現場事務所の2階に何者かかが侵入し、けん銃数発を撃って逃走しました。男性1人がけがをしているということです」

JR小倉駅からも近い北九州市の中心部で昨夜、銃声が響きました。

大手ゼネコン「清水建設」の現場事務所に突然、顔を隠した男が侵入。

事務所の中で拳銃を数発、発砲しました。

中にいた50歳の男性社員が腹部に軽いけがをしていて、警察は現場の状況などから、銃弾が男性に当たったとみています。

男は黒のフルフェースのヘルメットをかぶっていて、外にいた別の何者かとオートバイで逃走しました。

●住民
「近所であったら怖い。(犯人は)まだ捕まっていない?不安ですね」(女性)
「こういうことがまた起きたというのは非常に残念で、暴力団に対して憤りを感じる」(男性)

現場は、病院やマンションが立ち並ぶ市街地の中心部で、周辺では不安が広がっています。

●津曲記者
「事件から一夜明け、現場近くの小学校では、子供たちが保護者に付き添われる厳戒態勢の中、学校に向かっていきます」

●保護者インタ男性
「子供もいるので、犯人も捕まっていないのでちょっと怖い。病院の近くでもあったから、何かあったらいやだなと思う」(男性)
「こういう事件おきると、保護者も地域も、もう一度見守り体制を構築しないと」(女性)

官民をあげて取り組む暴力団追放運動に、冷や水を浴びせるような今回の事件。

民間企業に銃口を向けた卑劣な暴力に、関係者からも強い憤りの声が上がっています。

●北九州市・北橋市長
「暴力団には決して屈しない、不退転の決意をもって、警察、行政、市民一体となった、暴力追放運動を粘り強く全力で取り組む」

●警察庁・安藤隆春長官
「こういった企業を標的とする被害行為は、断じて許されるものではなく、起きてはならない事案である。捜査に全力を尽くす」

警察の調べに対し、男性は「犯人は銃口を自分に向けて至近距離から発砲してきた」と話しているということです。

また、事務所内に設置された防犯カメラには、犯人の男が発砲する姿が映っていたほか、犯行に使用されたのは回転式けん銃で、現場に残された弾痕から、発砲されたのは3発だったことが捜査関係者への取材で分かりました。

防犯カメラには、犯行の一部始終が映っていたということで、警察がカメラの分析を急いでいます。

また警察は、犯人に明確な殺意があったと見ていて、殺人未遂事件として捜査しています。