ライフ「自炊」に法が追いつけない…解釈あいまいな私的複製+(3/3ページ)(2011.2.14 10:01

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「自炊」に法が追いつけない…解釈あいまいな私的複製

2011.2.14 10:01 (3/3ページ)
「自炊」を代行するブックスキャンの事務所=1月12日、東京都世田谷区

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「自炊」を代行するブックスキャンの事務所=1月12日、東京都世田谷区

利益還元

 一方、自炊の森について、日本書籍出版協会は「違法とは言い切れない」と頭を抱える。図書館やレンタルCD店で借りてコピーするような業態だからだ。小倉弁護士は「文言通り解釈すれば合法」と認めながらも「店は複製する場を提供し利益を得ている。複製の作業は実質的には店とも解釈できる」と指摘する。

 著作権法を所管する文化庁は「著作権侵害に当たるか判断する立場になく司法が検討するケース」と静観。ある幹部は「さまざまな業者が出て、利用者が増えると想定していなかった。法律上の整理を新たに行うかは今後の課題」と話す。

 自炊の森の斎藤総太郎広報部長は、iPadなど端末が相次ぎ発売され電子書籍のソフトの販売が出遅れた現状に触れ「利便性を求める消費者と腰の重い出版社の間に溝がある。法律の範囲で溝を埋めるのがビジネス」と説明する。小倉弁護士は「著作権を管理する窓口をつくり利益還元する方法ができれば、代行業も社会に受け入れられる」と見通した。

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