2011年2月13日9時28分
静岡県警は13日、ひき逃げをしたうえ妻を身代わりにしたとして、県警富士署刑事2課の警部補、高田喜敬容疑者(46)=静岡市葵区=を自動車運転過失傷害、犯人隠避教唆、道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕し、発表した。「被害車両を探していた」と言い、事故を起こしたこと以外は否認しているという。事故から約3時間半後に任意同行した際、呼気から基準値を上回るアルコールが検出されており、県警は酒気帯び運転の可能性もあると見て調べを進めている。
県警によると、高田容疑者は12日午後7時ごろ、静岡市葵区南瀬名町の県道交差点で乗用車を運転中、右折レーンで右折待ちをしていた乗用車に追突して逃走。自宅にいた妻に連絡し、身代わりに妻を現場へ行かせて虚偽の事故申告をさせた疑いがある。
追突された車を運転していた男性会社員(55)=焼津市=と同乗の女性会社員(40)=静岡市清水区=は捻挫など全治1週間のけがを負った。
高田容疑者はこの日は休日で、中学生の息子のテニスの試合を応援した帰りだった。車には息子も乗っていた。事故後近くのコンビニエンスストアで妻と待ち合わせると、状況を説明して妻と息子を現場へ行かせたという。妻が事故時の運転者として名乗り出たが、状況と供述に矛盾が生じたことから追求して事件が発覚した。
県警は捜査が終わり次第処分を決めるという。県警の岩崎敏警務部長は「被害者はじめ、県民の皆様に深くおわび申し上げる。職員への倫理教養と身上指導を強化する」と謝罪した。