日本相撲協会が14日夜に東京・両国国技館で開く臨時理事会で、八百長関与が認定されている竹縄親方(元幕内春日錦)、十両の千代白鵬と清瀬海にも給与を支給するという9日の理事会決定を見直し、支給を保留する方向で検討することが13日、明らかになった。また臨時理事会では、八百長問題の実態解明を進める特別調査委員会からの報告を受ける。
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9日に行われた臨時の理事会と師匠会で、八百長関与を認めている竹縄親方(元幕内春日錦)、十両の千代白鵬と清瀬海に給与を支給することを決定した。八百長問題の全容が解明されておらず、竹縄親方らに対しての処分が決定していないことから給与が支払われることとなった。
しかし、その発表の直後から、給与の支払いについて世論の反発などがあった。放駒理事長(元大関魁傑)は12日の会見でも給与の支払いについては「今の時点では何とも言えない。調査委員会の意見も聞く」と明言を避けていた。
協会関係者によると、一部理事らから「協会に多大なる被害を与えた者に支払っていいのか。一生懸命やっているほかの力士たちに示しがつかない」との意見が出ているという。そのため、理事会決定を見直し、改めて14日の臨時理事会で支給を保留する方向で検討することになった。
また臨時理事会では、八百長問題の実態解明を進める特別調査委員会からの報告を受ける。関取を中心とした特別調査委員会による聞き取り調査は、メールに関連して名前が挙がり、当初から調査対象となっていた14人以外の力士・親方78人(09年九州場所以降の関取経験者)からの聴取を12日に終えた。特別調査委は臨時理事会に先立つ14日午前に開く会合で聞き取り結果と、今後の調査方針の検討を行う予定。
14日の協会への報告は最終報告にはならない見込みで、理事会では八百長関与を認めている千代白鵬らへの処分には踏み込まないとみられる。
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