［ボクシング］井岡“最速記念”１５００万円ポルシェ…ＷＢＣ世界ミニマム級

スポーツ報知を手にとる井岡一翔を叔父の井岡弘樹会長（左）が携帯電話のカメラで撮影

　日本人最速のデビュー７戦目での世界奪取に成功したプロボクシングＷＢＣ世界ミニマム級王者・井岡一翔（２１）＝井岡＝が１２日、大阪市内のジムで一夜明け会見を行い、王座奪取記念として後援会関係者から最高クラスで約１５００万円の外車「ポルシェ・カイエン」をプレゼントされることを明かした。また今夏に初防衛戦を予定していることも明らかになった。

　世界戦を戦い終えた後とは思えないくらい、一翔の顔はきれいだった。７戦目で世界奪取という偉業から一夜明けての会見。「まだ実感ないけど、新聞とか読んで『勝ったんやな』とホッとしてます。これからは友達とご飯とか、買い物に行ったりしたい」とにっこり。プレッシャーから解放され、充実感で満たされた表情だった。

　うれしすぎるプレゼントが用意されていた。後援会関係者から、高級ドイツ車「ポルシェ」のＳＵＶ「カイエン」が贈られることになった。世界戦の前に、勝てば記念にもらう約束を交わしており、「ほんとにもらえるみたい」と思わず笑みをこぼした。

　一翔の愛車はホンダの小型自動車「フィット」。２年前に新古車として購入した際には「１００万円くらい」だったが「カイエン」は、最高級車種なら１５００万円を超える。金額にして約１５倍となる一気の“昇格”。「色は白か黒がいいですかね」と胸を高鳴らせた。

　叔父で２階級制覇王者の弘樹会長（４２）からは高級腕時計も贈られる。今回のファイトマネーについて会長は「５万円です」とけむに巻いたが、「時計は約束してましたからね。１００万円までね」。車に時計―。ファミレスでアルバイトをしながら拳を鍛えてきた一翔が一気にセレブの仲間入りだ。

　取り巻く環境は変わっても「初心を忘れないでいたい」と浮かれる気持ちはない。昨年末に２階級王者の長谷川穂積と対談し「あれだけの人なのに謙虚なところがすごい。見習いたい」と尊敬する王者から学んでいたからだ。

　初防衛戦は初夏が有力。トレーナー兼プロモーターの父・一法さん（４３）は「６、７月にと思っている」と明言。本来のライトフライ級に上げて２階級を目指すのはその次から。一翔は「練習再開は１週間後くらい。あまり休みたくないから」と、異例の早期再始動も決めた。伸び盛りのニュースターがさらなる高みを目指す。

　◆プロボクサーがもらったビッグなプレゼント

　▽井岡弘樹　１９９１年１２月、２階級制覇の記念にスポンサー関係者からフェラーリを。

　▽薬師寺保栄　９４年１２月、辰吉丈一郎とのＷＢＣ世界バンタム級統一戦で勝利した後に、ランボルギーニ・ディアブロ（約１８００万円）を。

　▽亀田興毅　０９年１２月にスポンサー関係者から約１０００万相当の１９７０年製のベンツのオープンカーを。