「練習試合、日本ハム1-6サムスン」(13日、名護)
日本ハムのドラフト1位・斎藤佑樹投手(22)=早大=が13日、韓国・サムスンとの練習試合で実戦デビューを果たした。四回からの1イニングを無安打無失点とパーフェクト投球。相手打者をうならせたのは動く直球。本人が意図して動かしたわけではないが、今季から導入される統一球を“味方”につけてのものだった。次の登板は20日、ヤクルトとの練習試合(名護)が予定されている。
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ファンだけではなく、ボールも動かした。5200人の大拍手と指笛を合図に、背番号「18」斎藤佑樹が登場した。サムスンの2番・朴漢伊を迎えた注目の“プロ第1球”。134キロながら、外角低めいっぱいに直球が決まる。静まり返っていた球場に、再び拍手の渦が巻き起こった。
3球目にこの日最速となる139キロを記録したが、1ストライク3ボールに。だが、逆に新人離れした落ち着きを際立たせた。「力を抜いて真ん中あたりにキレのある球を」。高めの直球でフルカウントに持ち込むと、最後は内角低めの直球で空振り三振に仕留めた。
次は07年にメジャーで21本塁打を記録したガコ。その3球目。外角低めの直球でファウルチップ。「低めに制球できたことと、打者がシンでとらえられなかったこと」と振り返る、この日のベストピッチ。フルカウントからの直球で遊ゴロに仕留めると、4番は2球で二ゴロに料理した。
14球中変化球はカーブ1球とツーシーム2球のみで3者凡退。「真っすぐで行けるところまで行こうと。その通りできたと思う。(ベストピッチの)そのボールがコンスタントに行けば、もしかしたら(プロでも)やれるんじゃないかと思った」と安どの表情を浮かべた。
驚くべき内容もあった。朴漢伊が「全部直球じゃないみたい」、梨田監督も「少し動かしてるのかな」話したように、直球がことごとく動いていたのだ。斎藤佑本人は「真っすぐなんですけど…」と戸惑う“珍現象”。原因は統一球にあった。
新球は動きやすく、ブルペンでも球が動くのを嫌い頻繁にボール交換をする選手が目立つ。個人差はあるが、吉井投手コーチは「斎藤みたいに腕をバンと振るタイプはスピンが多くて特に動きやすい。タイプは違うけどダルも手の力が強いからよく動くようになっている。打者は嫌やろうね」と説明した。
思わぬところにあった、新たな武器。プロ1年目に統一球導入という巡り合わせも、やっぱり“持ってる”と言うべきだろう。
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