小沢元代表:出席拒否回答へ…17日、岡田氏に伝達

2010年12月16日 21時38分 更新:12月17日 0時46分

民主党の小沢元代表=東京・赤坂で2010年12月13日午後9時8分、尾籠章裕撮影
民主党の小沢元代表=東京・赤坂で2010年12月13日午後9時8分、尾籠章裕撮影

 政治資金規正法違反事件で強制起訴を控える民主党の小沢一郎元代表は17日、衆院政治倫理審査会(政倫審)出席問題で岡田克也幹事長に出席を拒否する意向を文書で伝える。小沢氏関係者が明らかにした。岡田氏は招致議決手続きを始める構えを見せており、党内対立が一段と激化する可能性もある。菅直人首相は小沢氏との会談で政倫審出席を促し、事態打開に動く意向を示したが、打開の糸口は見いだせていない。

 小沢氏の側近議員は、(1)政倫審での発言が裁判に不利になる可能性がある(2)野党がさらに証人喚問を要求してくる--などの理由から小沢氏が出席拒否を伝えると説明した。

 これに対し、岡田氏は16日の記者会見で「小沢氏が自主的に出席しないなら、党として意思決定をすることが前提になる」と指摘。小沢氏が拒否すれば来週中にも政倫審での招致議決に持ち込む姿勢を崩していない。

 一方、小沢氏側の議員は両院議員総会開催に必要な党所属国会議員(412人)の3分の1以上の署名が集まったとし、議決を強行すれば開催要求する姿勢だ。茨城県議選敗北などを受け執行部責任を追及する構えだ。

 首相は16日午後、官邸で岡田氏、輿石東参院議員会長と会談。輿石氏は両院議員総会開催の署名が進んでいる状況を説明し、対立回避を促したが、首相は小沢氏の政倫審での説明が必要とする姿勢を崩さなかった。

 首相はこの後、記者団に「岡田氏から話があれば(小沢氏との会談も)当然検討する」と述べ、調整が不調に終われば、小沢氏に直接出席を促すことも検討する考えを示した。連合の古賀伸明会長も16日夕、官邸で首相と会談し「党に亀裂が入るようなことは避けてほしい」と対立回避に動くよう求めた。

 一連の動きを受け小沢氏は16日夜、東京都内のホテルで輿石氏、鳩山由紀夫前首相と会談。小沢氏は、党職員を通じて会談要請した岡田氏について「直接要請があれば喜んで会う。何を恐れているのか。臆病なんじゃないか」と不満を漏らした。ただ執行部側、小沢氏側ともに党分裂の事態を懸念しており、妥協案を探る動きが活発化する可能性もある。【葛西大博、影山哲也】

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