2010年12月16日 20時30分
【ソウル大澤文護】韓国軍合同参謀本部は16日、先月23日の北朝鮮の砲撃で中断した延坪島(ヨンピョンド)海兵隊の海上射撃訓練を18~21日の間で天候など条件の良い1日を選んで実施すると発表した。聯合ニュースによると、在韓米軍約20人が通信、医療などの支援にあたる。また朝鮮戦争(1950~53年)休戦協定を順守していることを確認するため、在韓国連軍代表が参観する予定という。
16日の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は「現在の緊張局面は南朝鮮(韓国)の反共和国対決政策の必然的産物」と主張しており、今回の訓練実施発表にも強く反発するとみられる。一方、韓国軍関係者は「北朝鮮の追加挑発時には、陸海空軍合同の戦力で応戦する態勢を整えて訓練に臨む」と北朝鮮をけん制している。
訓練が実施されるのは、延坪島南西海域。K9自走砲、105ミリ牽引(けんいん)砲、81ミリ迫撃砲など、海兵隊の主力兵器が動員される。合同参謀本部は「訓練は(韓国が黄海上の南北軍事境界線と位置づける)北方限界線(NLL)以南で実施される」と正当性を主張した。
合同参謀本部は、延坪島に残っている一般住民約120人に自主退去を求めるが、残留希望の住民には防空壕(ごう)への退避を要請する。