2010年12月15日 21時30分 更新:12月15日 23時33分
菅直人首相が国営諫早湾干拓事業(長崎県)の排水門開門を命じた福岡高裁判決について、上告断念を表明したのを受けて鹿野道彦農相は15日午後、取材に応じ「総理が(政治)判断した限りは、内閣の一員として誠心誠意、事に当たる」と述べた。最初にすべき対応として長崎県への説明を挙げたが、中村法道知事に面会を拒否されたため、16日に予定していた訪問を延期する意向を示した。
鹿野農相はこの日、首相官邸で、首相らに対し、農林水産省の政務三役の考えとして▽開門調査の実施▽和解することも含めて上告する--を提示したという。主張が通らなかったことについて農相は「今の段階で申し上げるのは控えたい」と言及を避けた。【佐藤浩】