ミュージカル「モーツァルト!」製作発表
日時:8月18日(水) 場所:東京會舘



2010 年を締めくくる、ウィーン発ミュージカル三作品一挙上演の最終章、ミュージカル「モーツァルト!」の会見が行われました。登壇者の 6 名が、舞台にかける思いを、熱く語ってくれました。

登壇者(右から):市村正親、島袋寛子 (SPEED) 、井上芳雄、小池修一郎 ( 演出・訳詞 ) 、
山崎育三郎、山口祐一郎


【登壇者・挨拶】
小池修一郎 ( 演出・訳詞 )


今日は暑い中、本当にたくさんの報道関係者の皆様、オーデエンスのお客様に足をお運び頂きまして、ありがとうございます。「モーツァルト!」は今回で 4 演目です。初演の時からご一緒させて頂いている 3 人に、 2007 年からの島袋さん、そして今回、新しいヴォルフガングに山崎さんを加えて 2010 年版の新しい「モーツァルト!」が出来るのではないかと思っています。まだ稽古が始まっていないので想像の範囲ですが、層の厚いミュージカルになると思います。楽しみにしていてください。

井上芳雄
(ヴォルフガング・モーツァルト役 Wキャスト)



今回で4回目の「モーツァルト」ですが、4回も出演できるとは2002年の初演の時は全く思ってもいませんでした。ただ必死で自分には大き過ぎる役だと思いながら演じていたのを覚えています。僕も今年で31歳になりまして、モーツァルトが亡くなったのは34?・・35!・・あんまり近くないですね(会場笑)。新しく山崎さんを迎えて、刺激を受けながら新しい「モーツァルト!」を作っていきたいと思います。

山崎育三郎
(ヴォルフガング・モーツァルト役 Wキャスト)



小池先生にこのような大きなチャンスを頂けたことに感謝しています。2002年、高校生の頃に劇場でこのミュージカルを初めて観て、「なんて素晴らしい作品なんだ!」と感動したことを強烈に覚えています。当時、CDと楽譜をすぐに買って、「いつかヴォルフガングを演じたい!」と思いながら練習していました。この場にいることが信じられないです。今、プレッシャーに押しつぶされそうですが、自分の持っているすべてをぶつけたいと思います。

島袋寛子
(モーツァルトの妻・コンスタンツェ役)



また、この素晴らしい作品に出演出来ることが嬉しいし、とても感謝しています。ベストを尽くせるように頑張りたいです。よろしくお願いいたします。

山口祐一郎
(ザルツブルクの領主・コロレド大司教役)



今、山崎さんとお話をしていたんですが、彼の高校時代に出演していた自分が隣に居て、なんだか父兄参観日みたいな感じですね(会場笑)先に挨拶をされた、若い3人の方々の挨拶を聞いて、僕も頑張らなくてはと思いました。素敵な舞台になればいいなと思います。よろしくお願いいたします。

市村正親
(ヴォルフガングの父・レオポルト役)



8年前にこの作品のオファーが来たときは、「俺もいよいよモーツァルトか!」って思ったんですけど、父親役でね(会場笑)
この役を演じさせて戴いた御蔭で、「屋根の上のヴァイオリン弾き」のテヴィエだとか、後々の役に繋がったので、とても思い出深い作品です。初参加の山崎くんとは、「ラ・カージュ・オ・フォール」で親子役で共演しました。といっても、僕は継母役だったんですけど(笑)。
今度は本当の父親役ですからね。4演目だけど新しい「モーツァルト!」になると思います。ご期待ください。

【報道関係者との質疑応答】
Q :今回の 2 人のヴォルフガングの個性をどのように見ていらっしゃいますか?
小池:
井上さんは、舞台のみならず、映像の仕事も積まれて、俳優としてのキャリアを着実に重ねています。それを踏まえて、今までに到達できなかった表現や役作りに期待したいです。
山崎さんとは今回がご一緒する初仕事ですので、今日もずっと観察しているんですけど、彼も、良家の佇まいがあります。良い味が出るんじゃないかと思います。表現者として、また一皮むけるように全力でぶつかってきてくれると思います。
井上: まず、この役を4シーズンも参加させて戴いていることに感謝しています。これまで色々な仕事をしてきても、 2 、 3 年置きペースで「モーツァルト!」に出演させてもらっているので、常にこの作品が頭の中にありました。この作品と一緒に歩んできたような感覚があります。今回、自分自身の中から、どんな感情がでてくるのか、今から楽しみです。
山崎: まず小池先生に自分自身を知って頂きたいので 1 回一緒にお食事でも(会場笑)
自分なりのヴォルフガング像を稽古初日までに作っていきたいと思います。


Q .役として、より深めたいところ、また大切に演じたいことは?
井上:
この作品の、「自分の運命から逃れられるのか?」というテーマについて、僕自身のことと重ねながら、毎回考えています。ヴォルフガングには“アマデ”という自分の才能の化身が見えていて、それが実際どんな感覚なのか?毎シーズン分かったようで分からないままだったりします。他にも、劇の冒頭などに出てくる“小箱”は何なのか?とか。そういったことにも心を留めながら、深めて演じたいと思います。
山崎: 楽譜をもらったばかりなのですが、一見して複雑な音がとても多いんです。でもその音符 1 つ 1 つに意味があると思うので、まずはそれを考えて、しっかり歌えるようになりたいです。井上さんもおっしゃっていましたが、“アマデ”との関係性を大切にしていきたいと思います。
島袋: 「もう 1 度やりたい!」って思っていたのですが、再演は初めての経験です。今は先が見えない未知な気持ちでいっぱいです。前回の経験をふまえて、また一からコンスタンツェを深めていきたいと思います。
山口: 2002 年初演の時に小池さんから、「このミュージカルは出た方がいいよ!」と言われてから 8 年が経ちました。色々なことを考えながら、みなさんと舞台の中で役として生きるのが楽しみです。
市村: 本日の会見前に皆さんに披露した、前回公演の舞台映像を横から観ていて、また思いを新たにしました。この作品に出演するということは、息子のヴォルフガングや、娘のナンネールといった「家族にまた会える」とい感じに似ています。
僕自身、人の親になったことによって、ここにいる 2 人のヴォルフガングとの間にどんな親子関係が生まれるのか?きっと今までとは違うと思いを抱きながら稽古をするのが今から本当に楽しみです。心の動きがお客様にちゃんと伝わる様に、観てもらえればと思います。



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