最近、オリジナルEAの制作が行き詰ると、ロジック研究も込めて小ロットでフォワードテスト中の格安EA"SteadyWinner EA"のカスタマイズを試しています。ただ、コード化された内容は把握できても、なぜこの設定になっているのかコード化の背景にある売買戦略まではなかなか理解できないものです。そんなわけで、カスタマイズといっても突然変異を期待した適当なものでしかありません。

今回は、"SteadyWinner EA"に使用されているインジケータ"William's Percent Range(W%R)"の部分に、ラリー・ウィリアムズの新指標"William's Percent Range*3(W%R*3)"をブチ込んでみました。デフォルトで使用されているW%Rは株式や先物市場を対象に開発されたものなので、FX用にパワーアップされたW%R*3を使用すれば、性能が向上するのでは・・・と期待したものです。
まず、W%Rを使用したデフォルトのバックテスト結果。なお、FX自動売買ポートフォリオさんを参考に固定ロット化と金曜フィルターを実装したものを使用しています。

通貨ペア EURUSD
期間 1時間足(H1) 2007.01.02 - 2011.01.06
Initial deposit 1000.00
Total net profit 2957.24
Gross profit 11123.05
Gross loss -8165.81
Profit factor 1.36
Expected payoff 1.75
Absolute drawdown 2.90
Maximal drawdown 229.03 (6.82%)
Total trades 1693
Short positions (won %) 811 (79.04%)
Long positions (won %) 882 (73.92%)
Profit trades (% of total) 1293 (76.37%)
argest profit trade 59.10 loss trade -139.22
Average profit trade 8.60 loss trade -20.41
SteadyWinnerWithW%R


続いて、W%R*3を使用したカスタム使用のバックテスト結果。
通貨ペア EURUSD
期間 1時間足(H1) 2007.01.02 - 2011.01.06
Initial deposit 1000.00
Total net profit 2816.71
Gross profit 7681.55
Gross loss -4864.84
Profit factor 1.58
Expected payoff 2.45
Absolute drawdown 3.70
Maximal drawdown 241.71 (9.68%)
Total trades 1148
Short positions (won %) 547 (78.43%)
Long positions (won %) 601 (75.21%)
Profit trades (% of total) 881 (76.74%)
Largest profit trade 59.10 loss trade -92.41
Average profit trade 8.72 loss trade -18.22
SteadyWinnerWithW%Rx3

トータルの利益は3年間の差で約150pipsとほとんど変わらず。
変化した点はトレード回数が約3割減少した一方で、PFが1.36から1.58に向上していること。また、ロストレード1回当たりの損失が減っています。無駄な売買が減り、損切り性能が向上したということでしょうか。
最大ドローダウン幅が若干増えている点は気になりますが、損益曲線もスムーズになり全体としては性能が向上したと思いますが、いかがでしょうか。