大相撲の八百長問題を調べる特別調査委が、すでに協会を離れた力士を調査対象とする可能性を示したことに、元横綱朝青龍側が12日、困惑した。朝青龍のマネジャーは「まだ正式な要請が来ていないので、お答えしようがない。来た時に検討して、お答えさせていただきます」と話した。
朝青龍はモンゴル、日本の両国を中心に、ロシアやアジア諸国を股にかけて活動している。来週は日本のテレビ番組に出演する予定もあり、時間を割くことも難しい。12日時点で調査委は朝青龍からの聞き取りについて「可能性はある」としている。
調査委はこの日も都内のホテルで高見盛、旭天鵬、佐ノ山親方(元大関千代大海)、立川親方(元関脇土佐ノ海)らから聞き取りを行い、全関取を含む92人から最低1回の聞き取りを終えた。当初疑惑を持たれた14人以外に新たに聞き取りを行った協会員について、八百長を疑う事実は出なかったという。
調査委は今年の初場所に限らず過去の場所にもさかのぼって聞き取り調査を行っている。朝青龍の証言は、重要な参考資料となるはずだが、協会に残った親方衆と違い、即座に対応することは難しそうだ。
ソーシャルブックマーク・RSS・twitter・Facebook