中３逮捕「どの位騒ぐか…」新宿殺人予告

　多くの人を混乱に陥れた東京・新宿駅「無差別殺人予告」男は、中学生だった。インターネットの掲示板に「新宿駅で通り魔を起こす」などと書き込んだとして、警視庁捜査１課は１２日までに、威力業務妨害の疑いで横浜市の中学３年男子生徒（１５）を逮捕した。同駅で厳戒騒ぎを見る計画も立てていたというが、決行予告時刻の１１日午後９時より前に身柄を確保された。

　逮捕容疑は６日午後、神奈川県内のスーパーで、携帯型ゲーム機「ニンテンドーＤＳｉ」を使い、掲示板「２ちゃんねる」などに「２月１１日午後２１時ぴったりに新宿駅（新南口だったところのハイウエーバスの入り口あたり）で３人組で通り魔を起こす」などと書き込み、バス会社の業務を妨害した疑い。

　同課によると生徒は「１人でやった。どのくらい騒がれるのか見てみたかった」と容疑を認めている。１１日深夜発の大阪行きバスの切符を持っており「（新宿での）騒ぎを眺めてから行こうと思った」と供述。混乱確認後、大阪に逃げようとしていたとみられる。

　同課は、解析で書き込み場所を特定。警戒を続けていた。１１日午後４時半ごろ捜査員が川崎市内の電器店で、ゲーム機でネットを見ていた生徒を発見し任意同行。書き込みを認めた。

　掲示板には６日午後以降も、０８年の東京・秋葉原無差別殺傷事件を意識した「アキバより多くの人が死ぬ」「１００人は殺（や）りたいな」などという書き込みが続いたため、ネット上では警戒の声が広がった。当日１１日午後４時２２分ごろには、同掲示板に「殺ってやる。なにがなんでもな」という書き込みもあった。

　１１日夜には、警視庁が新宿駅周辺に約８０人を動員し、多数の「見物人」が集まる事態になった。

　［2011年2月13日8時47分　紙面から］