12日午後5時40分ごろ、熊本市のJR熊本駅の九州新幹線ホームで、博多から到着した試乗列車から降りようとした3歳の男児が車両とホームの隙間から約2・6メートル下に転落した。JR九州によると、男児にけがはないという。
男児が転落したホーム付近を調べる熊本南署員ら=12日午後7時14分ごろ、熊本市のJR熊本駅
同社によると、最後尾の8号車に、祖母(宇城市)と2人で乗っていた男児が、ホームに降りようとして、約16センチの隙間から軌道敷に転落。気付いた係員が緊急停止用の非常ボタンを押した。男児は、ホームと線路の間を自力で約30メートル歩き、点検作業用の階段からホームに上がった。
係員は、男児に外傷がないと判断。祖母に念のため病院へ行くよう伝え、その後、電話で容体に異常がないことを確認したという。
同ホームでは、線路の蛇行具合などによって、車両との間に約9~17センチの隙間ができるという。現場に居合わせた50代の男性は「大人でも危ないと感じた」と話した。ホームと線路を仕切って、転落や列車との接触を防ぐ「ホームドア」は設置されていた。
同社は3月12日の全線開業を前に、この日は熊本-博多間など8往復の試乗列車を運行。同社広報室は「ホームと車両の隙間の危険性については、車内放送等での注意喚起を今後も継続するが、新たな対応策は今のところ、考えていない」と話している。
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