(cache) 伊勢新聞

【新春の集いであいさつする高橋氏＝松阪市内のホテルで】

　任期満了（四月二十日）に伴う今春の県知事選に、民主党県連などから出馬を打診されている高橋千秋参院議員は十一日、「昨日正式にお断りした」と明かし、不出馬宣言した。この発言で、民主党系の知事選候補者選びは白紙に戻った。

　高橋氏はこの日、松阪市内のホテルであった森本哲生衆院議員の後援会の「新春の集い」に出席。来賓のあいさつで、「参院議員の高橋千秋です」と切り出し、「知事選は出ませんとずっと言っている。わたしは国会議員としての議席をいただいている。期待にそぐわないよう、これからも頑張る」と述べた。

　この後、記者団に対して高橋氏は「家族とは相談した。（その上で）正式にお断りした」と明かした。不出馬の理由については、「首長を望んだことは一度もない」と説明。「多くの方からお電話をいただくが、『議員として応援したのだから、議員として頑張れ』という声が多い」と述べ、議員任期を全うする考えを示した。

　連合三重からも出馬要請を受けている点に対しては、「ありがたい、光栄なこと」とした上で、「（国政で）新たな仕事をいただいている。放り出すのもいかがか」と主張。十二日に党県連、県議会会派の「新政みえ」、連合三重の三者でつくる選考委員会が開かれる予定だが、公務で欠席するとし、候補者となった場合についても、「お断りします」と明言した。

　同知事選をめぐっては、元通商産業省（現経済産業省）課長補佐、鈴木英敬氏(36)＝鈴鹿市白子町＝が出馬を表明しているほか、共産党も近日中に候補者を擁立の方針。