フランス:ニカブ着用運転OK 無罪判決に波紋も

2010年12月14日 22時8分

 【パリ福原直樹】フランスで、イスラム教の女性が着用する目だけを出した「ニカブ」を着て車を運転し、「ニカブが視界をさえぎる」として交通違反で摘発された女性(31)に対する第1審判決が13日あり、女性に無罪が言い渡された。弁護側は「ニカブ着用での運転が認められた。ニカブを着ていても顔(目)は動くので安全性に問題はない」と主張している。フランスではニカブや、顔など全身を覆うブルカ着用の全面禁止法が成立しており、判決が波紋を広げている。

 この女性はイスラム教に改宗したフランス人で、4月上旬、同国西部でニカブを着けて運転していたとして、22ユーロ(約2400円)の罰金を請求された。当時は国会などが公の場所でのブルカやニカブの全面禁止法を検討中で「政治的な摘発」と批判された。その後全面禁止法は10月に事実上、成立している。

 女性の弁護士は裁判などで「フルフェースのヘルメットの方が視界をさえぎる」と訴えてきた。検察側は控訴について「判決を読んで検討したい」としている。

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