レバレッジ規制導入により、会社を設立して法人口座を開いたり、海外
に個人口座を開設したりと、レバレッジ規制を回避しょうと行動してい
る方もいますが、クリック365にシフトする動きも見えます。
クリック365のメリットは、
1. 源泉分離課税であること
2. 損失を3年間繰り越せること
の2点に集約することができます。ただ、クリック365にも、ウイークポイント
が存在します。一般的には、
1. 手数料やスプレッドが高い(最近は競争激化で安くなってきているようです)
2. 取引システムが使用しづらい
3. 取扱い通貨が比較的少ない
4. 確定申告が面倒である(もちろん、しなくても不利益がない人はしなくても
問題ありません。
などです。そのため、デイトレードやスキャルピングのような短期売買にはあまり
向きません。
クリック365のウイークポイントとして、忘れてはならないのが、一般のFX業者
や株取引などとは損益通算できないことです。
クリック365は先物取引とは損益通算ができますが、株式とは損益通算できません。
クリック365は雑所得、株式は譲渡所得となり、所得区分が異なるからです。
次に、クリック365の分離課税が必ずしも税金上有利にならないということも
あります。もちろん、サラリーマン・自営業者など本業でそれなりの所得がある
方は、「くりっく365の源泉分離課税」を利用すれば税金上メリットがありま
す。
ところが、年収が500万円ほどのサラリーマンの方は、くりっく365より一般
のFX取引業者の方が税金が有利になる場合あります。
例えば、年収500万円のサラリーマン(配偶者と子供2人あり)の場合、給与所得
控除という制度があり、給与所得として課税されるのは346万円になります。
さらに、そこから社会保険料控除50万円(概算値です)扶養控除76万円、配偶者
控除76万円、基礎控除38万円、生命保険料控除5万円を控除すると、課税所得は
139万円になります。
課税所得が195万円未満の場合、所得税と住民税を合わせた税率は15%です。
このケースですと、FXの利益が56万円未満の場合には、税率15%となり、
くりっく365では逆に損になります。
もちろん、それ以上に本来の所得やFXの利益が高額な方は、くりっく365の
20%分離課税にはメリットがありますが、そういう方は会社を設立した方が、
くりっく365のウイークポイントも克服できる上に、より圧倒的な節税が可能なのです。