« mixi規約改定の責任者出て来い。「mixi運営事務局です。」の不思議 | トップページ | 我流プロジェクト管理の極意は表にしないこと »

2008年6月 3日 (火)

Windows 7はWindows 6.1の方が売れると思う

マイクロソフトのWindows NTマーケティングチームに居た頃、次期OSがWindows NT 5.0ではなくWindows 2000になったと聞かされたときの驚きは今も覚えています。

それまで、9x系という擬似32ビットOSではない真の32ビットOSという誇りがあったのに、名前が後おいで真似てしまうのは残念であり、逆にこれでメインストリームになるという宣言でもあるのだなと思ったものです。

ただ、内部的に膨大にWindows NT 5.0と書かれているので、その名称変更だけで出荷が少なくとも3ヶ月は余計に伸びるし、2000年問題とかささやかれるなかそういう「遊び」をしている暇などあるのかという想いがしたものでした。ただ結局、SteveBが言うならやろうよ。という雰囲気がマーケティングにはありました。レッドモンドの開発の人々は違う想いだったかも知れません。

さて、その後、2000を経て9x系との統合は9x系の最後のOS Windows Meが惨憺たる状況だったことも手伝い、大きな期待と行かねばならないという期待の中Windows XPで一つの完成を迎えました。基本的にWindows 2000と同じなのだけど、より9x系から乗り換えても不自由を感じないという設計、ローエンドのHome Editionでも堅牢になったOSの構造自体が大いに受け入れられたのだと思います。

さて、その後のWindows Vistaは結局大きく成功したXPを捨てる理由を作れずに「失敗」とみなされています。有り余るPCのパワーをどう使うかというテーマに沿った新しいユーザインタフェースが振り回されてしまったという感じがあります。

Windows 7はWindows 6.1という名前の方が売れると思う

さて、そのVistaの次という「Windows 7」ここは一つ原点回帰でソフトウェアのバージョンのつけ方のセオリーに戻って、Vistaというメジャーリリースの問題を直したマイナーリリースということを表すWindows 6.1という名前で出して欲しいと期待しています。そのほうが売れそうだし、謙虚に問題を直して使いやすくしたと、市場に語りかけて欲しいのです。

バージョン番号は単なる符号ではありません。
バージョン1じゃ買ってくれないからと最初のリリースを 2で出したOracle。ある程度品質に自信もあったのでしょう。NT系としては最初だったけど16ビット系のバージョン番号とあわせたバージョン番号で出したWindows NT 3.1。これは、触ってみて、せめて 3.0にしといた方が良かったかなとか思いましたが、その後 3.5、3.51、4.0とじわじわと改良を重ねていきます。理想から離れたという側面もありましたが、実用度は上がっていきました。

結局パソコンのOSは基盤ソフトであり、画期的な革新はそうたびたび起こるものではないと率直に語りかけた方がいいのじゃないかと思います。

マルチコア、仮想化、Eee PCなどの5万円パソコン、とかとか新たなトレンドがいくつかあります。Windows 6.1は大きく重たいというVistaの後退した側面を解消して、5万円パソコンでも軽快に使えて、なおかつマルチコアの利点も生かせるメリットを提供してくれることを期待しています。そこには、多分、仮想化が重要な鍵となるとにらんでいますが、今後小出しに情報を出していくというシノフスキー氏の手腕に期待しています。

|
|

« mixi規約改定の責任者出て来い。「mixi運営事務局です。」の不思議 | トップページ | 我流プロジェクト管理の極意は表にしないこと »

情報システム」カテゴリの記事

コメント

http://www.crunchgear.com/2008/05/27/windows-7-screen-grabs-look-better-than-they-sound/
のスクリーンショットを見ると、
Version 6.1
と書かれていますね。
結局、西暦がついたNT系デスクトップOSは2000だけになりましたね。
サーバーOSは2003, 2008と続いているのに、何故でしょう?
http://www24.atwiki.jp/server2003/
こんなの見つけました。

投稿: 笛田薫 | 2008年6月 3日 (火) 14時50分

笛田さん、コメントありがとうございます。
年号をバージョンにするのは、どういう時代に出た製品か分かりやすくというメリットがあって、SQL Serverとかでも使われていますね。
VistaとかXPとかはより新しいビジョンとか意味をイメージさせたいということで意味に繋がるようなバージョン名にしたのじゃないかと推測しています。

そして、Windows Server 2008をデスクトップOSにという意見は海外では根強いみたいです。私もそういう方向が次期バージョンの本命じゃないかと予想しています。Vista系の拡張はある程度切り捨てるわけです。要らなかったと。

投稿: 坂本英樹 | 2008年6月 4日 (水) 03時24分

多聞さん、こんにちは。
いつもお世話になっております。

Windows 6.1 響きが良いですね。

Windows 3.0 からWindows 3.1になった時のブレイク感が欲しいところです。

投稿: 朝之丞 | 2008年6月13日 (金) 17時01分

朝之丞さん、コメントありがとうございます。

書いてからしばらく置くと、Windows 5.1たるXPの正常進化たるWindows 5.2とか5.5のほうがいい気が最近しています。別途書きますね。

投稿: 坂本英樹 | 2008年6月13日 (金) 20時56分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/512524/21373743

この記事へのトラックバック一覧です: Windows 7はWindows 6.1の方が売れると思う:

« mixi規約改定の責任者出て来い。「mixi運営事務局です。」の不思議 | トップページ | 我流プロジェクト管理の極意は表にしないこと »