(cache) 抱き枕カバーの生地

抱き枕カバーの生地】
まずは生地の編み方について説明します。
以下に上げる編み方は、大半は繊維そのものはポリエステルもしくはポリエステル+ポリウレタンで、編み方で特徴が違ってきています。
「生地」などと呼ばれてますが、厳密には「編み方」が正しいのですが、抱き枕er(抱き枕愛用者)の大半は「生地」と言ってるので、表記は生地で統一します。

なお、以下に記載した生地の特徴は、あくまで全体的な特徴を示したものであり、全ての抱き枕カバーに当てはまるとは限りませんので、ご注意ください。
同じ生地でも 抱き枕カバーの製造メーカーにより、生地の特徴は若干変わってますし、同じ生地でも抱き枕カバーの製造メーカーにより、生地を含めた抱き枕カバーの質もピンキリです。
(例えば、2WAYトリコットの生地は厚めのはずなのに、某中国系サークルの2WAYトリコットはスムースニット並にペラペラだとか…。P80の2WAYトリコットはテカリが強いとか…)

生地ごとに抱き枕カバーの印刷画像をアップしていますが、印刷の傾向は抱き枕カバーによってバラバラで、同様に印刷品質(解像度や発色や主線の綺麗さ)も抱き枕カバーによってピンキリであるため、1万円の大台に乗っている単体売りの抱き枕カバーでも、特典レベルの印刷の抱き枕カバーもありますし、逆に特典の抱き枕カバーでも、単体売りの抱き枕カバーに匹敵する印刷の抱き枕カバーもあるため、なるべく印刷のよいものを選びましたが、印刷画像はあくまで参考とお考えください
モアレなどは全てスキャン時についたものです。

2WAYトリコット ●説明
上下、左右ともに収縮性のある生地で、ツルツルしています。

値段的には1万円強と一番高く、単体売りの抱き枕カバーで使われます。
ただ、耐久性は非常に低く、爪や髭やささくれや角質などですぐにひっかかり、繊維が飛び出すので、長年使っているとボロボロになります。
傷がつくと、見た目がボロボロになるばかりでなく、ゴミや毛玉がつきやすくなり、さわり心地も悪くなります。

また、繊維として使われているポリウレタンが黄変化するので、年月がたつにつれ全体的に生地が黄色くなってきます。
「ツーウェイトリコット」や「2WT」と表記されることもあります。
A&JではAJ2wayトリコット(東レライクラ改)と呼ばれています。

あまり傷つけずに長く使う方法としては、「爪が割れたらすぐに爪を切ってやすりがけする」「ささくれは爪切りで切って綺麗にする」「髭は毎日剃る」など、日ごろの手入れを気にかけるのはもちろんですが、抱き枕の触り方を考えることも非常に重要です。
「角質で引っかかる可能性があるので。かかとは抱き枕に触れないようにする」「爪やささくれのある部分は抱き枕に触れないようにする」「髭や唇のガサガサでひっかける可能性がるのでキスしない。頬ずりもNG」「爪、ささくれ、髭、角質など、触れない方がいい部分で擦るように移動させるのは論外(ほぼ間違いなく引っかかって傷がつきます)」あたりを気をつければ、ほとんど傷をつけずに長く使えるはずです。
最初は意識していても難しいかもしれませんが、慣れれば無意識でもできると思います。
ただ、抱き枕の触り方にかなりの制限が出ます。
「所詮抱き枕カバーは消耗品」と割り切って使ってる人もいますし、予備含めて2枚以上買う人もいますし、再販時に追加で買う人もいますし、fengキャラコレ学園あたりならいつでも買えるので、実践するかどうかはそのあたりを考慮した上で、ここを読んでる人にお任せします。

●特徴
値段:高い(1万円強)

収縮性:上下、左右ともにあり
テカリ:若干あり
生地の厚さ:厚い
吸水性:高い

耐久性:低い
季節:やや冬向け
繊維:ポリエステル+ポリウレタン ※ポリエステルとポリウレタンの比率は抱き枕カバー製造メーカーによって違います。
●印刷画像

fengの『青空の見える丘 西村春菜プレミアム抱き枕カバー(AJ2wayトリコット)』より
ツーウェイストレッチスムース ●説明
インターアパレルでのみ採用される生地で、韓国製です。
サイズは150cm×55cmと160cm×50cmの2種類のみです。

少し薄めの毛布のような生地で、モコモコした感じの滑りの悪い生地なので、ツルツル感は全くありません。
非常に熱がこもりやすい生地なので、完全に冬向けです。
耐久性は2WAYトリコットよりはあります(というより、元々起毛感があり繊維が飛び出してるような感じの生地なので、多少傷がついて繊維がさらに飛び出しても気にならない)が、モコモコした生地なので、ゴミがつきやすく、取れにくいです。
●特徴
値段:高い(1万円前後)

収縮性:上下、左右ともにあり
テカリ:若干あり
生地の厚さ:厚い
吸水性:高い

耐久性:普通
季節:冬向け
繊維:ポリエステル82%+ポリウレタン18%
●印刷画像

minoriの『天使の日曜日 みやこちょっとえっちな抱き枕カバー』より
ナイロンスパン ●説明
ナイロン+ポリウレタンの生地で、上下、左右ともに収縮性があり、2WAYトリコットに非常に近い生地です。

ただ、単体売りの抱き枕カバーではほとんど見かけることがなく、ほとんどは抱き枕本体一体型として売られていますので、抱き枕カバーと抱き枕本体が別売りが主流の今ではほとんど見かけない生地です。
「ナイロンスパンデックス」と表記されることもあります。

●特徴
値段:高い(本体一体で2万円弱?)

収縮性:上下、左右ともにあり
テカリ:若干あり
生地の厚さ:厚い
吸水性:高い

耐久性:低い
季節:やや冬向け
繊維:ナイロン+ポリウレタン ※ナイロンとポリウレタンの比率は抱き枕カバー製造メーカーによって違います。
●印刷画像
ナイロンスパンの抱き枕を持っていない(側地がナイロンスパンの抱き枕本体は持っている)上、仮に持っていてもほとんどは抱き枕本体一体型でスキャンも無理なのでアップできません。
スムースニット
芳香スムースニット
●説明
上下もしくは左右の1方向のみの収縮性を持つ生地です。
上下と左右、どちらに収縮性があるかは、抱き枕カバーによって違います。
生地は最初から若干ザラツキがあります。
ひっかいたりしても引っかかるような感じはなく、見た目にも目立った傷はつきませんが、使っていくうちに起毛感が出てきて、さらにザラザラ感が増し、しかもその起毛も非常に短く硬いので、裸で抱くとチクチクしてきます(この起毛は非常に短いので、肉眼ではほとんど確認できず、虫眼鏡でどうにか確認できる程度です)。
よって、裸で抱く人にはおすすめできません。
また、起毛感が出てくると、ゴミや毛玉がつきやすくなりますので、見た目は傷がついてなくても、1年程度で毛玉が原因で使えなくなります。
生地が薄く、裏面が透けますので、飾るのには向きません。
抱き枕カバー製造メーカーにもよりますが、編み目が目立つものが多いです。
A&JではAJフィルスムースもしくはAJスタンダードスムースと呼ばれています。

芳香スムースニットはスムースニットの抱き枕カバーに最初から香りをつけたものです。
ただ、洗濯を繰り返せば香りは落ちていくようです。

●特徴
値段:高い(単体売りの抱き枕カバーなら1万円前後・付録は3000円弱)

収縮性:上下もしくは左右1方向のみ
テカリ:なし
生地の厚さ:薄い
吸水性:高い

耐久性:普通
季節:夏冬兼用
繊維:ポリエステル100%
●印刷画像

fengの『星空へ架かる橋 中津川初 げっちゅ屋特典抱き枕カバー』より
生地が薄すぎて裏移りしてうまくスキャンできなかった…。
シルックスムース改
(蛍光シルックスムース)
●説明
スムースニットに非常に近い生地です。

本来はスムースニットのようにテカリの全くない生地のようなのですが、現在のところは改良で若干のテカリを加えた「シルックスムース改」のみが出回っています。
(「シルックスムース改」は、「蛍光シルックスムース」とも呼ばれます。呼び方が違うだけで、生地は全く同一のものです)

最初からザラツキがあり、使っていくうちに起毛感が出てくるスムースニットと違い、シルックスムースはツルツルで、使っていくうちに起毛感が出てくるとかそういった事がまったくありません。
生地はスムースニット同様薄いですが、起毛感が出ることも毛玉がつくこともないので、耐久性は高いです。
生地が薄く、裏面が透けますので、飾るのには向きません。

個人的には非常にお勧めな生地なんですが、採用例がほとんどない状態です。
●特徴
値段:高い(1万円強)

収縮性:上下もしくは左右1方向のみ
テカリ:若干あり
生地の厚さ:薄い
吸水性:高い

耐久性:高い
季節:夏冬兼用
繊維:ポリエステル100%

※普通のシルックスムースは「テカリ:なし」となります。

●印刷画像

同人サークル杉屋の『妹(メイド服でエロエロver)抱き枕カバー(シルックスムース改)』より
またもや生地が薄すぎて裏移りしてうまくスキャンできなかった…。
サテン ●説明
いわゆるツルテカ生地で、2009年以前発行に発行された電撃系の雑誌の付録は大半はこの生地です。

生地が厚くてツルツルしていて見た目もテカテカしていて発色も薄めな傾向にあります。
皮ジャンのような生地で、水をほとんど吸わないので、洗濯後はすぐに乾きます。
また、水を吸うまでの時間も長いです。

耐久性は非常に高いので、長く使うにはいいかもしれません。
●特徴
値段:安い(付録で2000円前後)

収縮性:なし
テカリ:あり
生地の厚さ:厚い
吸水性:低い

耐久性:高い
季節:夏向け
繊維:ポリエステル100%
●印刷画像

電撃萌王2009年04月号付録『七尾奈留描き下ろし 萌々ちゃん悩殺抱き枕カバー』より
本当はテカテカなのですが、スキャナではほとんどテカリは表現できませんでした。
それでも色の薄さは確認できると思います。
スエード/SKスエード ●説明
ゲームやDVDの特典でよく使われる生地です。

ゲームやDVDの特典はサテンもありますが、こっちの方が採用数は多いと思われます。
スエードとSKスエードは似たような生地ですが、SKスエードの方が印刷(発色)がよいようです。

サテンと違う点は、若干生地の滑りが悪い点と、テカリが若干押さえられている点の2点です。
若干生地の滑りが悪いですが、使っていくうちに起毛感が出てくる事はありませんので、耐久性は高いです。
印刷はまともな抱き枕カバーならサテンよりずっとまともな発色にできるはずなのですが、いかんせん、特典はまともな抱き枕カバーが少なく…。
●特徴
値段:安い(大半はゲームやDVDの特典で採用。通常版との差は2000円前後)

収縮性:なし
テカリ:若干あり
生地の厚さ:厚い
吸水性:低い

耐久性:高い
季節:夏向け
繊維:ポリエステル100%
●印刷画像

minoriの『PS2版ef - a fairy tale of the two 初回特典 宮村みやこ抱き枕カバー』より

他にもヴィエラやベネシャンやマイクロハイカウントスムースやフリース素材(マイクロファイバータオルで採用される生地)などもありますが、抱き枕カバーとしてそれらの生地が採用されることはほとんどなく、私自身使ったことがありませんので、紹介は省略します。

生地の採用傾向は、以下のような感覚ですかね。
単体売りの抱き枕カバーはエロゲー系はほとんどが2WAYトリコットで、アニメ系はスムースニットが多く、特典・付録系抱き枕カバーはほとんどがサテンやスエード/SKスエードです。
一番人気が高いのはやはり2WAYトリコットを採用した抱き枕カバーが多い商業エロゲー系抱き枕カバーです。
商業アニメ系の抱き枕カバーは、生地の質が劣ることや、アニメのベタ塗りが敬遠されて、大手アニメグッズ販売業者経由で販売されている割にはあまり人気がない傾向にあります。

●単体売りの抱き枕カバー(商業エロゲー系)
2WAYトリコット>スムースニット>サテン=スエード/SKスエード=ツーウェイストレッチスムース>シルックスムース改

※2WAYトリコットだけで全体の9割を占めます。メーカーもA&Jでほとんど。サイズも160cm×50cm以外はほとんどありません。

●単体売りの抱き枕カバー(商業アニメ系)
スムースニット>ツーウェイストレッチスムース=サテン=スエード/SKスエード

※アニメ系の抱き枕カバーは大半がキャラハイまちキャラ二次元コスパあみあみなどのアニメグッズ販売業者経由で販売され、生地もスムースニットが多めです。サイズは150cm×50cmが多めで、ツーウェイストレッチスムースだけは150cm×55cm。2WAYトリコットはほとんど(全く?)ありません。

●単体売りの抱き枕カバー(同人系)
2WAYトリコット>スムースニット=サテン=スエード/SKスエード>シルックスムース改

※商業エロゲー系と似たような傾向ですが、スムースニット/サテン/スエード/SKスエードの割合が商業エロゲーに比べて若干高い傾向にある。2WAYトリコットでもA&Jが採用されることはまれで、大半はノーブランドか聞いたこともないメーカーのものが採用される傾向が強い。サイズは160cm×50cmが一番多いが、商業エロゲー系に比べて他のサイズの割合もそこそこ高い。

●特典・付録系抱き枕カバー
サテン=スエード/SKスエード>スムースニット

※特典はほとんどがサテン/スエード/SKスエードでまれにスムースニットがある程度。ここ最近の電撃の付録は全てスムースニット。サイズは電撃の付録は155cm×50cmで全て共通だが、特典系はバラバラな傾向にある。

次に、繊維のブランドについて説明します。
ポリエステル繊維やポリウレタン繊維にはブランドがあります。
これらのブランドが使われる場合、セールスポイントになるので、表記されます。
これらのブランドは、1万円以上の単体売りの抱き枕カバーでの採用が多い傾向にあります。
上の生地の編み方の種類と混同しているサイトをよく見かけますが、本来は分けて考えるべきものです。
ロイカなどは、「ロイカ」とだけ表記されているサイトをよく見かけますが、「2WAYトリコット(ロイカ)」が本来は正しい表記です。

サンペイク 旭化成が開発したポリエステル繊維の商標。
セベリス 東レが開発した抗菌防臭加工されたポリエステル繊維の商標。
ライクラ 米デュポン社が開発したスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の商標。単独では用いられず、他の繊維と常に混用される。現在は米インベスタ社が商標権保持。
ロイカ 旭化成が開発したスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の商標。単独では用いられず、他の繊維と常に混用される。
ロイカB 旭化成セーレンが共同開発したスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の商標。単独では用いられず、他の繊維と常に混用される。
パールロイカ ロイカの改良品で、特殊な生地の編み方により、従来のロイカより繊細でシャープな柄表現を可能にしたスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)。単独では用いられず、他の繊維と常に混用される。
※上記は2chのテンプレより引用(パールロイカは除く)

最後に、抱き枕カバー製造メーカーについて説明します。
例えば、一言に2WAYトリコットやスムースニットと言っても、さまざまなメーカーが作っています。
作るメーカーによって、印刷や生地を含めた抱き枕カバーの品質もピンキリです。
抱き枕カバー製造メーカーとしては、以下のメーカーが有名です。

例えば、「セーレンの2WAYトリコット(ロイカ)」と表記があれば、「抱き枕カバーを作っているメーカーはセーレンで、生地(厳密には編み方)は2WAYトリコットで、繊維はロイカというブランドが使われている」という意味です。

以上が生地に関する説明ですが、生地に関して、ちょっと上級者向け&あまり公にできない内容の事を書いてみました。
見たい人は、こちらをクリックしてください。


>> 次のページへ 【抱き枕カバーのイラスト】

<< 前のページへ 【抱き枕カバーのファスナー】