国際【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 困った自虐史観2011.2.12 02:50

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【外信コラム】
ソウルからヨボセヨ 困った自虐史観

2011.2.12 02:50

 韓国南部のヨス(麗水)で来年夏、万博が開かれる。5年ごとの大型万博より小さい中間年の万博だが、隣国での万博とあって日本政府も積極的に協力する方針で、企業などへの参加呼びかけを始めている。

 ヨスは南部の多島海に面し日本でいえば瀬戸内海みたいな風光明媚(めいび)なところ。万博のテーマも「生きている海と沿岸」で海洋開発と環境保護が狙いになっている。近年、国際イベントの多い韓国だが、知名度と交通アクセスがいまいちなので準備に余念がない。

 ところで日本の経済産業省が作った広報資料の“ヨス万博概要”によると、ヨス市を「豊臣秀吉の朝鮮侵略を李舜臣の水軍が撃退した場所」と紹介している。秀吉軍の朝鮮出兵は“侵略”には違いないが、日本政府の日本向け広報資料でわざわざそれを強調(?)することはないだろう。

 「16世紀末、文禄・慶長の役で秀吉の水軍と朝鮮の水軍が戦った海の古戦場」くらいが穏当ではないか。「朝鮮侵略」の現場などとPRしたのでは日本企業も参加に腰が引けるのでは、と老婆心ながら気になった。

 しかし日本の教科書はほとんど「朝鮮侵略」となっている。ついでに13世紀の「蒙古来襲」を探すとこちらは「侵略」の表現はなく「遠征」などと記述してある。日本の自虐史観は困ったものだ。(黒田勝弘)

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