流氷:つながる生態系 衛星「いぶき」とらえる

2011年2月1日 11時14分 更新:2月1日 11時18分

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」が撮影したオホーツク海の流氷(紫っぽい部分)=宇宙航空研究開発機構、国立環境研究所、環境省提供
温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」が撮影したオホーツク海の流氷(紫っぽい部分)=宇宙航空研究開発機構、国立環境研究所、環境省提供

 オホーツク海から北海道・知床沿岸に連なる流氷を、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」がとらえた。世界遺産である知床の生態系は、流氷に付着したプランクトンを始点とする食物連鎖で成り立ち、プランクトンはシベリアからオホーツク海に供給される鉄分などで支えられている。海と陸の生態系のつながりを示す貴重な画像として注目される。

 1月28日午後0時45~50分、北海道上空の通過時に撮影され、国立環境研究所などが画像処理した。

 いぶきが観測している光は、人間の目でとらえる波長と異なる。このため、画像の色は実際と異なり、氷は紫がかり、氷の上に積もった雪は白く映る。シベリア沿岸は紫っぽく、樺太北部や北海道沿岸は白くなっており、海域による海氷の状態の違いもとらえた。

 流氷は平年より3日早く、撮影翌日の29日に北海道に接岸した。【西川拓】

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