2011年1月11日 20時20分 更新:1月12日 2時25分
【北京・浦松丈二】中国の次世代ステルス戦闘機「殲20(J20)」が11日、四川省成都で試験飛行を実施した。殲20の試験飛行が確認されたのは初めて。ステルス戦闘機にはレーダーに捕捉されにくくする高度な技術が使われているため、中国軍の急速な近代化を印象づけそうだ。
中国メディアによると、殲20は午後0時50分(日本時間同1時50分)に離陸し、殲10戦闘機2機に伴われて成都上空を約18分間飛行した。殲10は殲20の試験飛行を記録撮影した模様だ。
中国メディアは今月6、7日に成都で行われた滑走試験の写真も掲載している。中国メディアが当局の許可なく新兵器を報じることはないため、事実上の公表とみられる。ゲーツ米国防長官の訪中(9~12日)に合わせて、中国軍の実力を誇示するためとの見方もある。
中国外務省の洪磊副報道局長は11日の定例会見で試験飛行の事実確認は避けたが、一方で「各国が自国の武器を更新していくことは正常なことだ」と述べ、周辺国の懸念に反論した。