内閣改造:大畠経産相の交代検討 TPP積極派を起用へ

2011年1月8日 2時33分

大畠章宏経産相
大畠章宏経産相

 菅直人首相は7日、民主党大会(13日)後に予定している内閣改造で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加に慎重姿勢をとる大畠章宏経済産業相を交代させる検討に入った。今年を「平成の開国元年」と位置づけた首相は、他国との経済連携と農業改革を進める態勢を構築するため、TPPに積極的な人材を後任に起用したい考え。昨年9月の改造で民間から起用した片山善博総務相や、日米関係の修復など外交の立て直しを担う前原誠司外相は留任させる見通しだ。

 首相は4日の年頭会見でTPPについて6月をめどに判断する考えを示し、5日の今年の初閣議でも「平成の開国」に取り組むよう指示した。しかし、大畠氏は閣議後の記者会見で「努力はするが、難しい情勢はある」と秋にずれ込む可能性に言及し、慎重姿勢を崩していない。

 首相はTPP推進や税と社会保障の一体改革などの重点課題に取り組む姿勢を内閣改造によってアピールすることを狙っている。7日夜、記者団に「新しい国会が始まり、新しい政策課題もあるので、それらを実現していくうえで一層の強化を図っていきたい」と改造の目的を強調した。

 焦点の仙谷由人官房長官については、首相はギリギリまで情勢を見極めて判断する構え。仙谷氏を交代させる場合、仙谷氏とともに昨秋の臨時国会で問責決議を受けた馬淵澄夫国土交通相を含む大幅な内閣改造が想定される。馬淵氏は13~16日の日程で訪米する予定で、内閣改造は17日が有力となっている。

 首相は7日夜、「党大会まで時間があるから、じっくり考えたい」と語った。首相は党の国会対策を強化したい考えで、鉢呂吉雄国対委員長は交代させる方針。【平田崇浩】

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