博士課程の日本人学生が減っていることは数字でも裏付けられている。文部科学省の資料によれば、工学系の場合、1980年に全国で約640人が博士課程に進んだ。その後は急激に増えて86年に1千人台、92年に2千人台、95年に3千人台になり、2003年には約3570人まで達した。しかし04年から減り始めている。主な理由は就職難だ。博士号をとって何年たっても安定した職に就けないことを知れば減るのは当然だ。
日本人の代わりに優秀な外国人が日本で研究してくれるならいいではないか――。こんな考え方もできるが、楽観してはいられない。
日本には日本人博士の就職先が少ない。外国人となるとさらに限られる。最終的に米国での就職を目指す留学生が多く、「せっかく育てても日本に落ち着く率は今のところ低い」(川添教授)
外国人留学生が増えることを大学の研究現場は必ずしも否定的には受け止めていない。「留学生はかつての日本のような右肩上がりの成長を遂げている国からやってくる。たいへん元気で目の輝きが違う。それが日本の学生に刺激を与えている」という声も聞こえる。
日本の産業最盛期には留学生は自国の発展のために日本語を学んできたが、最近は英語で教育しないと来なくなった。一方、中国の大学ではひところ英語で授業を行ったが、最近は中国語を話すことを留学の条件に出すようになったという。中国が自国の研究内容に自信を深めている証拠でもある。
多くの外国人が来日するなら、むしろ積極的に国際化を進めたらどうだろうか。東洋大学の川越キャンパスにあるバイオ・ナノエレクトロニクス研究センター。生命科学とナノテクノロジー(超微細技術)を融合する研究を進める博士課程の学生22人のうち14人をインドからの留学生が占める。
理工系、留学生、博士課程、細野秀雄、理論物理学、博士号、物質・材料研究機構
日本で理工系大学の取材を続けていると、10年ほど前から外国人の大学院生や博士研究員(ポスドク)が目立って多くなってきた。産業競争力に当てはめ…続き (2/11)
『胸を張れITモグラ』 第47話 開発体制 (2/11)
企業の「フェイスブック」ブームにバブルの気配 (2/10)
テレビもゲーム機も造りまくる (2/10)
40万kmの走行に耐える高効率モーター (2/9)
洋上風力で発電大国を目指す英国 (2/7)
東京ガスとパナソニック、家庭用燃料電池の新機種を発表 (2/10)
日本育ちの「外国人博士」が急増 (2/11)
2011年2月11日付 (2/10)
なぜ楽天は優秀な中国人学生を採用できるのか (2/10)
存在感強める台湾勢 「量から質」へ (2/8)
日経平均(円) | 10,605.65 | -12.18 | 10日 大引 |
---|---|---|---|
NYダウ(ドル) | 12,229.29 | -10.60 | 10日 16:30 |
英FTSE100 | 6,020.01 | -32.28 | 10日 16:35 |
ドル/円 | 83.44 - .46 | +0.83円安 | 11日 16:51 |
ユーロ/円 | 113.20 - .24 | +0.18円安 | 11日 16:51 |
長期金利(%) | 1.295 | -0.035 | 10日 17:36 |
NY原油(ドル) | 86.73 | +0.02 | 10日 終値 |
・医療機器1兆円の夢託す~オリンパスに英国人社長
・富士通テン、カーナビソフト 一部海外開発
・東芝系、コールセンター向けに変更自在ソフト
・アイシンAW、カーナビソフト スマートフォン向けに
・コベルコ建機、油圧ショベル3割増産体制…続き
「テクノロジー」のおススメのコラムや更新情報をメールマガジンでお届けします。
(詳細はこちら)
経済や企業の最新ニュースのほか、大リーグやサッカーなどのスポーツニュースも満載
詳細ページへ