亀田また“場外バトル”試合リポート削除を要求!

2011.02.04

 プロボクシングの亀田兄弟が、また“場外バトル”を引き起こしている。

 マッチメーカーでボクシングライターでもあるジョー小泉氏の試合リポートに対し、亀田側が謝罪と記事の削除を求め、受け入れられない場合は「民事刑事問わず必要な法的措置を講じる」と通告したというのだ。

 業界関係者によると、亀田側が抗議したのは、昨年12月の亀田大毅の世界タイトル防衛戦について、小泉氏が海外サイトに英文で掲載したものだ。興毅が社長を務める亀田プロモーションが1月22日に小泉氏に通告書を送付している。

 当試合は、大毅がシルビオ・オルティアーヌに2−1で判定勝利したが、リポートで小泉氏は大毅の負けだったという見解を示した上で、「技術的に最もひどい試合で、こんな試合をしたボクサーを世界チャンピオンと呼ぶことは恥ずかしい」と痛烈に批評。

 さらに、大毅が暫定王者との統一戦を回避して、王座返上したことにも触れ、「亀田大毅を世界チャンピオンとすることで、これ以上ボクシングの地位を落とさないでほしい」と、タイトルマッチを認定したWBAにも苦言を向けている。

 過去、小泉氏は亀田兄弟のマッチメークを引き受け、ジム独立の際は、現会長の吉井慎次をトレーナーに仲介。当時は「亀田ジムの誕生は、いわばお産。できるだけ温かい目で見守ってほしい」と語っていた。

 その後は一転して両者が絶縁状態になったともいわれていた。亀田の通告に関して、小泉氏本人は「言論の自由だ」との反論はあるものの、「事態を静観します」と過剰に反応はしていない。

 ただ、業界関係者の反応は、小泉氏への支持が圧倒的に強い。

 「26日の年間表彰式を欠席した興毅に関係者の批判が強かったのもそのせい。業界内での小泉さんへの信頼は厚く、試合リポートにも同意見の関係者も多いから」と都内のジム会長。

 興毅がチャンピオンを倒さず、空位の王座決定戦で3階級制覇とした流れにも反発は強まっている。あるジム関係者は「法廷闘争になるなら強力な弁護士を紹介してもいい」と、小泉氏を応援する姿勢だ。

 現在は1月末の内山、2月上旬の名城と井岡と、世界戦興行が続いているため、これに配慮して黙っている関係者は多い。場外戦が続くとすれば動きがあるのはそれ以降とみられる。業界内での亀田アレルギーは最高潮に達している。(ジャーナリスト・片岡亮)

 

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