食料品急騰に主婦悲鳴、昼食メニューも値上げ(下)

 主要産地の全羅南道新安郡、慶尚北道浦項市が大雪被害に見舞われたホウレンソウは、10日の全国平均小売価格が1キロ6183ウォン(約460円)で、1カ月前の5068ウォン(約380円)に比べ22%急騰した。大根や白菜も卸売価格が50%以上、ネギも80%値上がりした。

 キュウリ1本の価格も1カ月前より18%高い1本1111ウォン(約82円)。昨年12月中旬の価格は約700ウォン(約50円)だった。農業用免税油の価格が上昇し、生産コストが増大したためだ。穀物価格も上昇。まぜご飯やおかずに使われる黒大豆(500グラム)は1年前の5880ウォン(約440円)から1万800ウォン(約800円)へと84%も上昇した。

強行策に乗り出した政府

 政府は行政の力を総動員している。尹企画財政部長官は9日、就任2周年の記者懇談会で「市場を抑え込み、企業の腕をひねってまで物価を抑制しようとしても効果が限られるのは分かっているが、当面はできることは何でもするつもりだ」と語った。

 公正取引委員会は先月、「価格不安品目監視・対応タスクフォース(特別作業班)」を結成し、石油精製会社6社、小麦粉、豆乳・カップコーヒーなど飲料、キムチ・たくあんなどのおかず類、食材・台所用品などを対象に大規模な価格談合調査を進めている。農林水産食品部は加工食品価格の引き下げを促すための調査に着手した。

 しかし、物価上昇は止まる兆しを見せない。政府の物価上昇率抑制目標は3%だが、統計庁が発表した1月の消費者物価上昇率は前年同月比4.1%に達した。白菜は1年前より151.7%、ガソリンは9.6%上昇した。企画財政部関係者は「今年の消費者物価上昇率を3%水準に抑える目標は達成困難とみられる。原油価格、穀物価格、原材料価格がいずれも不透明な状態で、今年の物価見通しは暗い」と分析した。

李陳錫(イ・ジンソク)記者

崔宝允(チェ・ボユン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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