政治【主張】小沢氏離党拒否 除籍処分で筋通すべきだ2011.2.11 03:24

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【主張】
小沢氏離党拒否 除籍処分で筋通すべきだ

2011.2.11 03:24

 菅直人首相が政治資金規正法違反罪で強制起訴された民主党の小沢一郎元代表と会談し、「裁判が済むまで党を離れてほしい」と自発的な離党を求めたが、元代表は応じなかった。

 本人が離党を拒む以上、党が処分を行うのが筋だろう。強制離党にあたる除籍などを含め、厳しい内容にすべきだ。

 「裁判に専念されるべきだ」と年頭会見で述べていた首相としては、政治的かつ道義的責任の重大さを考えれば議員辞職を求めるべきだったが、元代表がこれ以上、党内にとどまるのは好ましくないと決断したことは意味がある。

 この問題を放置してきたことで民主党政権は国民の信を大きく失い、親小沢、反小沢の党内対立は消費税増税など重要政策の推進も妨げている。国政を停滞させている大きな要因を一刻も早く取り除くことが求められている。

 首相らの会談結果を受け、岡田克也幹事長は14日の役員会で正式に処分の手続きに入る。

 処分には、重い方から除籍、離党勧告、党員資格停止の3つがあり、執行部内ではこれまで党員資格停止を軸に検討が行われてきたが、首相が離党を要請したことから、党の処分も離党を前提としたものになるだろう。

 党員資格停止は、党公認を得られず、活動資金がストップするなどの制裁が加えられる。ただ、政権与党の国会議員にとどまることはできることから、党内での影響力を残せる。首相の離党要請は、そうした元代表の影響力排除を考えたのだろう。

 元代表の支持議員らは、検察審査会制度に基づく強制起訴の意義を否定し、処分も不要と主張してきた。執行部内には、予算案や関連法案の成立を図るため、党内対立を激化させないことが得策だとして、重い処分を避けようとする判断もある。

 政治倫理審査会出席問題でも、小沢元代表と執行部との「茶番劇」が演じられ、政治とカネの問題に真剣に向き合っていないことを印象づけた。それをまた繰り返してはならない。

 小沢元代表は会談後の会見で「公判で事実関係が明らかにされる」などと語り、国会招致には応じない考えを重ねて示した。

 本人に応じる意思がない以上、強制力を持つ証人喚問の実現が首相の責務ではないか。

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