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岡本ホテル:大東容疑者、弘道会系など複数の組とトラブル

大東正博容疑者=東京都新宿区で2011年2月8日
大東正博容疑者=東京都新宿区で2011年2月8日

 岡本ホテルグループが運営する会員制リゾートクラブ「岡本倶楽部(くらぶ)」を巡る組織的詐欺事件で、逮捕されたグループの元オーナー、大東正博容疑者(59)が、指定暴力団山口組系の複数の組織とトラブルになっていたことが捜査関係者への取材で分かった。ホテル内で山口組組長の出身母体・弘道会系組員らによる騒動が起きたり、トラブルの仲裁役に暴力団組織が介在したこともあった。警視庁などの合同捜査本部は大東容疑者らが集めた二百数十億円を狙い、複数の暴力団組織が介入してきたとみている。

 捜査関係者によると、静岡県熱海市の老舗・岡本ホテルで09年3月ごろ、「20人くらいの暴力団員風の男たちがロビーで騒いでいる」との110番通報が静岡県警にあった。警察官が現場に駆け付けたところ、現場にいた一人が弘道会系の組員だった。騒動の理由は不明だが、大東容疑者が弘道会系組織と何らかのトラブルを抱えていた可能性もある。

 捜査本部によると、大東容疑者は元山口組系組員で、お年寄りらから集めた預託金二百数十億円のうち数億円を弘道会とは別の山口組系3次団体に送金していた。数年前には別の山口組系3次団体とトラブルになり、上部団体の組長らが仲裁に入った。大東容疑者はこの後、この組長らに金品をプレゼントするようになったという。

 弘道会は山口組6代目組長、篠田建市(通称・司忍)受刑者(69)=銃刀法違反罪で服役中=の出身母体。山口組の中核組織でもあり、警察庁は全国の都道府県警に取り締まり強化を指示している。

毎日新聞 2011年2月10日 15時00分

 

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