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被害者母「犯人憎い」 舞鶴・高1殺害公判で証言

 京都府舞鶴市で2008年5月、高校1年小杉美穂さん(当時15歳)が殺害された事件で、殺人、強制わいせつ致死の両罪に問われた無職中勝美被告(62)の第4回公判が10日午前、京都地裁(笹野明義裁判長)であった。検察側証人として小杉さんの母親(40)が出廷し、「かけがえのない娘で、悔しい。犯人が憎い」などと涙ぐんで言葉に詰まりながら訴え、中被告に対しては「極刑に」と述べた。母親が公の場で発言するのは事件発生以来、初めて。

 地裁側は、証言台に立つ母親の視界に中被告が入らないよう配慮し、被告人席を通常よりも傍聴席側に下げた。母親の証言中、中被告が「犯人は別にいる」という趣旨の不規則発言を行い、笹野裁判長が注意する一幕もあった。

 検察側の主尋問に対し、母親は、事件前の小杉さんの様子を説明した後、遺体発見に先立って携帯電話やカバンなどの遺留品が川や土手に散乱した状態で見つかり、駆けつけた時のことについて「頭の中が真っ白になり、何が何だか分からなくなった」と話した。

 最後に、中被告に対し、「人としての気持ちがあるなら、罪を認めて、何でこんなことをしたのか話してほしい」と求めた。一方、中被告は起訴事実を全面否認し、無罪を主張している。

2011年2月10日  読売新聞)
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