東北大元助教の解雇は無効 合理的理由ないと仙台地裁東北大大学院歯学研究科のグループが発表した論文の不正疑惑問題で、実験結果を捏造したとして懲戒解雇された同研究科元助教上原亜希子さん(41)が地位保全と未払い賃金の支払いを求めた仮処分申請で、仙台地裁は17日までに、解雇を無効とし、賃金の一部支払いを命じる決定をした。決定は14日付。 本多哲哉裁判官は決定理由で、大学側は学会から上原さんの実験で捏造が疑われると指摘を受けたが、予備調査や再実験をしないなど懲戒処分の手続きに問題があったと指摘。「解雇は客観的に合理的な理由がなく無効だ」としている。 東北大などによると、上原さんは2001~07年に発表された口内の免疫に関する論文11本で、一つの実験で得たデータや画像を加工し、別の実験結果として流用していたなどとして、昨年12月に同大を懲戒解雇された。 上原さんは「正当な判断をしていただき、ほっとしている」と話し、代理人の弁護士は本訴について「なるべく早くしたい」としている。。 【共同通信】
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