捜査で知り得た個人情報を知人に漏らしたとして、北海道警は7日、道警組織犯罪対策課警部補、辻本幸夫(55)と、知人で元風俗店経営、沢口将一(45)の両容疑者を地方公務員法違反容疑(守秘義務違反など)で逮捕したと発表した。
道警監察官室によると、辻本容疑者は09年3月5日、当時札幌・ススキノで風俗店を経営していた沢口容疑者から、従業員として雇おうとしていた男性の犯罪歴を照会するように依頼され、翌6日、道警の照会センターなどで男性の情報を調べ、沢口容疑者に教えた疑い。2人は容疑を認めているという。
別の事件の捜査で、両容疑者が親密であることや、男性の情報が漏れている疑いが浮上し、監察官室が捜査していた。風俗店は警察の風営法上の取り締まり対象だったことから悪質と判断し、逮捕に踏み切った。辻本容疑者は他の従業員らの情報についても、沢口容疑者に漏らしていた疑いがあるとみて、2人の関係や金銭の授受がなかったかどうかを調べている。【吉井理記、金子淳】
毎日新聞 2011年2月8日 0時37分