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発砲の警官に無罪判決 中国人死亡、宇都宮地裁の付審判

2011年2月10日13時52分

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 栃木県西方町で2006年6月、中国籍の羅成さん(当時38)が警察官の発砲で死亡した事件で、特別公務員暴行陵虐致死罪での付審判決定を受けた県警の巡査長、平田学被告(35)に対する審判の判決が10日、宇都宮地裁であり、佐藤正信裁判長は、無罪(求刑懲役4年)を言い渡した。

 判決によると、羅さんは06年6月23日午後5時5分ごろ、西方町の真名子駐在所近くの路上で、平田被告から職務質問をされて逃走し、民家の庭にあった石灯籠(とうろう)の宝珠(重さ約3キロ)を掲げて抵抗した。平田被告が拳銃を1発撃ち、弾は羅さんの腹に命中。羅さんは死亡した。当時、羅さんは研修ビザの期限が切れていた。

 警察官の武器使用の基準を定めた警察官職務執行法7条に照らして発砲行為が正当防衛にあたるか否かが争点だった。佐藤裁判長は「被告が発砲に及んだのは、被害者の攻撃により急迫性が著しく高まったのが原因で、自身の生命身体のためやむを得ずにした行為」とし、正当防衛が成立すると述べた。

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