ホーム > リング > リング最新紙面記事

井岡が“予告返し”7回までにKOだ!

 ファイティングポーズをとる挑戦者の井岡一翔(右)とオーレドン・シッサマーチャイ=大阪市・多根総合病院(撮影・辰巳直之)
【拡大写真はコチラ】
 ファイティングポーズをとる挑戦者の井岡一翔(右)とオーレドン・シッサマーチャイ=大阪市・多根総合病院(撮影・辰巳直之)

 「WBC世界ミニマム級タイトルマッチ」(11日、神戸ワールド記念ホール)

 国内最速記録となるプロ7戦目での世界王座奪取を狙う井岡一翔(井岡)が9日、大阪市内で予備検診を受け、王者オーレドン・シッサマーチャイ(タイ)とともに異常なしと診断された。オーレドンが「7ラウンド以内に倒す」と予告したことに対し、井岡は「逆にそうなる」と“KO宣言返し”。40戦無敗で6度防衛中の王者に、日本のホープが牙をむいた。

  ◇  ◇

 一翔が目の色を変えた。王者が「7ラウンド以内に倒す」と発言したことを聞くと、即座に「逆にそうなる」と断言。「僕は勝ちに徹するが、少ないチャンスを生かせばKOにつながる」と、自信たっぷりに言い切った。

 検診の結果、王者を身長で4・1センチ、リーチで7センチ上回った。本来のLフライ級から1階級下げたこともあり、体格では優位に立っている。「(数値は)今まで気にしたことがない。リングの上で向き合って感じること」。紙の上の数字とばかり、受け流した。

 初めての世界挑戦とは思えない、落ち着き払った振る舞いだった。「サラスのトレーニングを受けて、常に世界に近い環境で練習できた。それが自信になっているから、初めてでも不安はない」と言う。過去に9人を世界王者に導いたイスマエル・サラス氏に昨年から師事しており、今世界戦前は約1カ月間、みっちりと指導を受けた。「チャンピオンになる『気持ち』を学んだ」と打ち明ける表情には、風格さえ漂っている。

 最高の“お手本”が目の前にいる。同じ「サラス門下生」で、一翔が「一番好きなボクサー」と話すWBA・IBF世界フェザー級王者ユーリオルキス・ガンボア(キューバ)が4日に来日し、一緒に井岡ジムで練習している。スパーリングを初見学し「すごい。レベルが違いすぎて参考にならない」と舌を巻いた。スーパースターの実力を目の当たりにし、大きな刺激を受けた。

 師匠と兄弟子から帝王学を学んだ井岡に、恐れるものは何もない。「複数階級(制覇)も狙っている。ここからがボクシング人生の始まり」。日本ボクシング界の歴史が、神戸から動きだす。

(2011年2月10日)

ソーシャルブックマーク・RSS・twitter・Facebook

オススメリング写真ニュース






Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp