政治【政論】首相、北方領土で大風呂敷 外交敗北の元凶は鳩山前首相+(2/2ページ)(2011.2.7 19:21

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【政論】
首相、北方領土で大風呂敷 外交敗北の元凶は鳩山前首相

2011.2.7 19:21 (2/2ページ)
 北方領土返還要求全国大会であいさつする菅首相=7日午後、東京都千代田区

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 北方領土返還要求全国大会であいさつする菅首相=7日午後、東京都千代田区

 米軍普天間飛行場移設問題の迷走により、ただでさえ日米同盟は軋(きし)んでいた。そんな中でこんな発言をすれば、中国は日米の不協和音を確信し、さぞほくそ笑んだことだろう。

 平成21年12月には、鳩山氏は、天皇陛下との会見を1カ月前までに申請するという「1カ月ルール」を破り、中国の習近平国家副主席の「特例会見」を強行した。小沢一郎幹事長(当時)率いる総勢626人の民主党訪中団が胡錦濤国家主席と記念写真を撮る「お礼」だったとされる。

 外務省筋によると、これには外務省も宮内庁も猛反対したが、小沢氏がインドネシア外遊中の鳩山氏に国際電話をかけて「何をやっているんだ」と怒鳴り、ねじこんだという。

 「日本は強く要求すればルールを曲げて応じてくる」。中国はそう学習したはずだ。中国漁船衝突事件の際の強硬かつ執拗(しつよう)な船長釈放要求はその学習効果の表れではないか。

 そして菅首相は中国の意向通りに昨年9月25日未明、勾留期限を待たずに船長を釈放した。

 見逃せないのが、そのわずか2日後の27日にロシア・サハリンの地元通信社が「メドベージェフ大統領が訪問中の中国から北方領土に向かう計画だ」と報じたことだ。

 「大統領が北方四島を具体的に訪問するとは受け止めていない」

 当時、首相は人ごとのようにこう語り、何の危機感も持ち合わせていなかった。一方、大統領はこの訪中で、先の大戦の対日戦で中ソ両国が共闘したとの歴史認識を確認している。中国と示し合わせた上での北方領土訪問だった可能性すらある。

 鳩山、菅の2代の民主党政権は発足からまだ1年5カ月しかたっていない。にもかかわらず、戦後半世紀以上も積み重ねてきた日本の外交実績は一気に失われつつある。(阿比留瑠比)

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