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クニマス本栖湖にも?湖面に黒いマス発見

 山梨県の西湖で70年ぶりに生息が確認されたクニマスによく似た黒いマスが、約10キロ西の本栖湖でも見つかり、本栖湖漁協が鑑定に向けて準備を進めていることが9日、分かった。マスは1月2日に同湖の水面に浮いており、釣り人が同漁協に届け出た。やや緑がかった黒色で、尾ビレが欠けていた。本栖湖は、西湖と同様に1935年(昭10)に10万粒のクニマスの卵が放流されている。同漁協では、3月に刺し網で調査を行い、捕獲できれば今回のマスと一緒に専門家に鑑定を依頼したい考えだ。

 黒いマスが捕獲されたのは今年1月2日の午前9時50分ごろ。本栖湖南東岸のスポーツセンター前でニジマス釣りをしていた東京都瑞穂町の高橋巌雄さん(66)が、岸辺の水面に腹を横にして浮かんでいるのを見つけ、網ですくった。高橋さんは「ヒメマスかもしれないが、それにしては真っ黒けでおかしいな。テレビでやっていたクニマスに似てるなあ」と思い、富士河口湖町役場に連絡した。役場は本栖湖の湖仙荘(伊藤正一社長=63)に連絡。湖仙荘が高橋さんから黒いマスを預かり、冷凍保存した。

 ただ、ヒメマスとクニマスは似ていて、本栖湖では9~11月に産卵期を迎えるヒメマスが、産卵後には黒くなり、力尽きて水面に浮くことがある。黒いヒメマスとクニマスの判別は難しく、専門家が調査しないと結論は出ない。本栖湖漁協では3月中旬に刺し網で黒いマスの生息調査を実施することを決定。その際に捕獲できれば、西湖のクニマスを解剖し特定した京大の中坊徹次教授に、高橋さんの見つけたマスと網でとれたマスの鑑定を依頼したい考えだ。

 クニマスがもともと生息していたのは秋田県の田沢湖。1940年(昭15)に国策による開発で強酸性の玉川の水が導入され、酸性度が高まったことで絶滅した。ただ絶滅前の35年3月、田沢湖の漁協から、西湖と本栖湖に10万粒ずつ、卵が送られていた。西湖では中坊教授らがクニマスを確認し、近く論文を発表予定。本栖湖で生息していても不自然ではない。

 今回のマスが、産卵後のヒメマスである可能性も考えられる。本栖湖漁協の渡辺進組合長(78)は「昨秋には1人、黒いマスを釣った人もいる。鑑定でクニマスと確認されたらいろいろ大変かもしれないが、夢があっていい。本栖湖にも、たぶんいます」と3月の調査を楽しみにしている。【清水優】

 [2011年2月10日7時55分 紙面から]


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