任期満了に伴う知事選(3月24日告示、4月10日投開票)で、元共産党県議の北野重一氏(73)が8日、県庁で記者会見し、無所属で立候補すると表明した。共産党県委員会が推薦する。知事選には再選を目指す現職の荒井正吾氏(66)が出馬表明している。民主党県連が独自候補擁立を断念したため、2氏による一騎打ちの公算が強まっている。
共産党県委員会などでつくる「憲法をくらしに生かすあったか県政をつくる会」が擁立した。
北野氏は荒井県政について「開発を思いつきで打ち出している。県政を福祉と暮らし最優先に切り替えたい」と述べた。ただ、関西広域連合ついては「地方自治を踏みにじるもので、荒井氏と(不参加の)見解は一緒だ」と述べ、争点化する考えがないことを明らかにした。
公約は3月初旬に発表するが、国民健康保険税の引き下げや介護保険料・利用料の負担軽減、特別養護老人ホームの増設などに取り組む考えを示した。
北野氏は87~99年に県議(添上郡・奈良市選挙区)を3期、共産党県副委員長などを務め、現在は奈良革新懇代表世話人。【阿部亮介】
毎日新聞 2011年2月9日 地方版