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最新号:2011年2月10日号
2011年2月10日号
ギャンブルの問題を抱える人を支援するNPO法人「ワンデーポート」(中村努施設長・瀬谷区相沢)が2月13日(日)、10年の活動を振り返るフォーラムを開く。瀬谷公会堂で午前10時15分から。無料。申込不要。
同団体は全国でも珍しく、ギャンブルの問題を抱える人々に社会復帰のための支援を展開。寮生活やミーティングなどを通して自分を見つめ直し、人間関係を築けるよう支援する「グループセラピー」のほか、当事者の家族らに向け講演会なども開く。現在は全国から約30人が利用、利用者が地域でボランティア活動するなど、地域に根ざした活動も広がっている。
中村さんは「活動当初は稼いだお金を全部ギャンブルに回してしまう、いわゆる”ギャンブル依存”の人が多かった」と話す。しかしここ3年ほどで「勉強や仕事でつまづいてひきこもりになり、ギャンブルにはまってしまうような、ギャンブルの問題と発達障害を併せ持つ人が増えた」という。「従来のやり方でミーティングを重ねても、自分の問題点に気付けない人も出てきた」と新たな支援を検討した。
そこで、「人間関係の温かさや良さを感じてもらい、社会復帰につながれば」と始まったのがボランティアだ。瀬谷駅周辺の草むしりや障害者団体のレクリエーションの付き添いなど、地域で活動。中村さんは「地域でのボランティア活動はどんどん広げたい。団体として地域貢献すると同時に、利用者には『ありがとう』と感謝され、自信をつけて、就労などにつなげてもらえたら」と話す。
10周年記念フォーラムでは、スタッフ、地域で連携する企業、OBらのリレートークや、「地域で支える生活障害」がテーマの講演、音楽や落語などが催される。中村さんは「今後も一人ひとりのニーズに合わせ、一緒に歩んでいきたい。ギャンブルの問題というと怖がる人もいるが、地域に貢献したい気持ちで活動している。活動内容を知ってほしい」と話している。問・同団体【電話】303・2621