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飲酒運転:福岡県が全国最多に/「3児死亡事故」から4年足らずで

 警察庁がまとめた昨年の飲酒事故の発生件数調査で、福岡県が337件で全国最多だったことが21日、分かった。福岡市東区の3児死亡事故(06年8月)以降、飲酒運転根絶の機運が高まり県内の飲酒事故は減少傾向にあったが、わずか4年足らずで全国最悪に転落した。若年や高齢者の飲酒事故や刑事処分対象の悪質な飲酒運転の増加が目立っている。

 調査によると、昨年県内で起きた飲酒事故は、前年より41件増えて337件と全国最多。続いて多かったのは大阪府で325件だった。県警幹部は「3児死亡事故のような痛ましい事故は2度と起こすわけにいかないのに残念。県民あげての運動に力を入れるしかない」と話す。

 内訳では、道路交通法違反の対象になる酒気帯び運転238件のうち、呼気1リットル当たり0・15~0・25ミリグラム未満が55件(前年比10件増)、0・25ミリグラム以上が183件(同36件増)と、いずれも増加。酒酔い運転は9件(同2件減)。飲酒事故による死者は9人(同1人減)だった。

 年齢別では、最も増えた20代が最多で75件(同25件増)。10代も8件(同3件増)あり65歳以上も31件(同12件増)と急増した。地域別では、福岡市が89件(同20件増)、北九州市が67件(同1件増)で、都市部の2市で約半数を占めた。

 県内では昨年6月、県職員が酒気帯びでオートバイを運転。7月には飲酒した小学校教諭がひき逃げ事故を起こすなど、公務員の飲酒運転も相次いだ。

 県内の飲酒事故の発生件数は、06年の650件に対し、07年366件▽08年284件と激減したが、09年に296件と増加に転じた。【川名壮志】

2011年1月21日

 
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