東京、自動ドア事故で認知症進行 コープ側に賠償命令東京都小平市で2006年、日常生活に支障のない認知症の80代女性=09年に死亡=がスーパーの自動ドアに接触して転倒し、症状が進んだとして、遺族が「生活協同組合コープとうきょう」に3300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は3日、1175万円の支払いを命じた。 湯川克彦裁判官は、現場の自動ドアについて「高齢者らが利用することを前提とした安全性を備えていたとはいえない」と指摘。その上で「女性の筋力低下や認知症の進行には、事故による骨折が影響している」として因果関係を認めた。 判決によると、女性は06年8月28日午後3時すぎ、前方の客に続いて店に入ろうとした際、閉まりかけた自動ドアに接触して転倒、右大腿骨を骨折した。その後、歩けなくなり、認知症の症状も進んだ。女性は09年4月、急性心不全で死亡した。 コープとうきょうは「判決をよく検討しておらず、現段階ではコメントは差し控える」としている。 【共同通信】
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