京都府舞鶴市で2008年5月、高校1年小杉美穂さん=当時(15)=が殺害された事件で、殺人と強制わいせつ致死罪に問われた無職中勝美被告(62)の公判前整理手続きが16日、京都地裁(笹野明義裁判長)で終了した。中被告は一貫して無罪を主張。凶器や現場での目撃証言などの直接証拠がなく、公判では検察側が積み重ねた状況証拠をめぐる評価が争点になる見通し。
手続きは昨年7月から計24回、1年5カ月の長期に及んだ。初公判は21日に開かれる。
関係者によると、検察側は、小杉さんと中被告とみられる男が遺体発見現場方向に歩いて行ったとの目撃証言や、ほぼ同じ場面とみられる様子が写っている防犯カメラの映像などの状況証拠で立証する方針。
一方、弁護側は防犯カメラの映像を独自に解析、男を特定することは困難として全面的に争う構え。中被告は公表されていない遺留品の特徴について供述しているとされ、弁護側は供述調書の信用性についても争うとみられる。
[時事通信社]