2011年1月7日 18時34分 更新:1月7日 19時13分
警察庁は7日、昨年1年間の全国の自殺者数は3万1560人で、前年より1285人(3.9%)減ったとする暫定値(速報値)を発表した。自殺者が3万人を超えるのは13年連続となるが、02年以降では最も少なかった。
政府は昨年2月、「いのちを守る緊急プラン」として自殺を減らすための総合的な対策を打ち出した。9月には専門チーム「自殺対策タスクフォース」を設置し、自殺者を2万人台に減らす目標を掲げたが、昨年も3万人を超えた。
自殺者のうち男性は2万2178人で前年比1294人減。女性は9382人で9人増えた。月別でみると、6月までは各月で前年同月を下回り、減少傾向が続いたが、7月に増加に転じた。タスクフォースの設置とともにキャンペーンを展開した9月と翌10月は減少したが、11月は再び増加した。
都道府県別では東京都の2938人が最も多く、大阪府2031人、神奈川県1810人、埼玉県1717人、愛知県1573人と続いた。警察庁は今後、原因や動機別の統計をまとめ、確定値として公表する。【鮎川耕史】