2011年1月6日 23時20分 更新:1月7日 0時56分
6日午後7時35分ごろ、東京駅(東京都千代田区)のJR京浜東北線北行きの線路付近から煙や火花が出ているのを駅員が見つけ、119番した。
東京消防庁によると、燃えたのはレールに流れる電流が他の構造物に伝わるのを防ぐため、下に敷かれた樹脂製の絶縁板で、出火から約2時間後に消し止められた。同庁などが出火原因を調べている。けが人はいない。絶縁板は08年6月から使用を始め、週1回程度点検し、今月4日の点検では異常はなかったという。
JR東日本東京支社によると、出火当時、大船発大宮行き普通電車(10両編成)が近付いていたため、駅員が非常停止装置を押し、緊急停車させた。乗客約2000人は同駅で降りて避難した。この火災により同線は約3時間にわたって北行き、南行きとも一部区間で山手線の線路を使うなどして対応。56本に遅れが出て、12本が運休し、8万2000人に影響した。
火災発生当時、消防やJR社員ら数十人が線路上で消火剤をまいたり安全確認を行うなどし、大勢の利用客らがホームから規制線越しに作業を見守った。【町田徳丈、松谷譲二】