つなぎ法案:子ども手当などで与党が検討 野党の反発必至

2011年1月5日 2時30分 更新:1月5日 9時49分

 民主党は4日、子ども手当法など3月末で失効する一部の法律について、期限を一定期間延長する「つなぎ法案」の提出に向け検討に入った。野党多数の参院で11年度予算関連法案の審議が遅れ、4月以降手当の支給が滞るなどの事態を防ぐ狙いだが、提出すれば野党の反発は必至。与党の議席が、衆院での再可決が可能な3分の2以上に足りない現状では、野党をけん制するという意味合いが強いと言えそうだ。

 民主党がつなぎ法案を検討しているのは子ども手当法のほか、赤字国債の発行を認める特例公債法などの改正案。これらの法案が年度末までに成立しなければ、4月以降子ども手当の支給が滞ったり、赤字国債を発行できず歳入欠陥が生じる。

 憲法の規定では、法案が参院に送付されて60日以内に議決しなければ、衆院は参院が否決したとみなして再可決することが可能だ。民主党は、野党が参院で審議を引き延ばしても年度内に再可決できるよう、1月中につなぎ法案を議員立法で提出し衆院を通過させることを検討している。

 だが、福田政権下の08年、自民党など当時の与党がガソリン税の暫定税率を維持するつなぎ法案を提出した際には、当時野党だった民主党が「与党の暴挙」と反発して国会が空転。衆参両院議長のあっせんで法案が取り下げられた経緯がある。年度末までに社民党や無所属議員の協力が得られなければ再可決自体ができず、つなぎ法案の検討自体が民主党の国会運営の苦しさを表していると言えそうだ。【横田愛】

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