舞鶴高1殺害 映像「被告の可能性」 地裁公判 鑑定の教授証言
京都府舞鶴市で2008年5月、高校1年の小杉美穂さん=当時(15)=が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職中勝美被告(62)の第3回公判が9日、京都地裁(笹野明義裁判長)であった。事件当夜に遺体発見現場付近で、男女2人の写った防犯カメラ映像を鑑定した検察側証人が「男性は被告と同一人物の可能性が極めて高い」と証言した。これに対して弁護側は似ているとする顔部分の特徴の少なさなどを指摘し、鑑定の信用性に疑問を投げかけた。
検察側の主尋問で東京歯科大の橋本正次教授(法人類学)は「耳の形は重なり、上半身の体形も矛盾を認められない」と述べた。大型モニターに映し出された防犯カメラの男性の横顔と自転車に乗った後ろ姿に、中被告の写真を重ね合わせた資料を基に説明した。
検察側の「弁護側の鑑定で画素数が低く、人物の特徴が分からないとあった」との問いには「十分に特徴が分かる画像で、鑑定は可能だ」と反論した。
一方、反対尋問で弁護側は、同一性の主な判断材料とされた耳の形の特徴を教授に尋ね、「右手を耳のあたりに当てているように見える」と画像の不鮮明さを問いただした。
中被告は昨年12月にあった初公判で「私は無罪です」と起訴内容を否認した。
起訴状では、中被告は08年5月7日未明、舞鶴市朝来(あせく)中の朝来川岸付近で、小杉さんに乱暴しようとして抵抗され、顔や頭などを鈍器で殴って失血死させたなどとしている。
【 2011年02月09日 15時45分 】
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