7年前の刺殺事件との関連も
8日午前8時45分ごろ、京都府舞鶴市大波下の朝来川南側のり面にある雑木林で、若い女性の遺体が埋められているのを舞鶴署員が見つけた。府警捜査1課と同署は、7日に家族から家出人捜索願が出ていた同市内の府立東舞鶴高校浮島分校1年の小杉美穂さん(15)とみて身元の確認を急ぐとともに、事件に巻き込まれた疑いが強いとみて捜査を始めた。死体遺棄容疑で舞鶴署に捜査本部を設置する方針。
同市内では平成13年11月、府立海洋高校3年の新谷茜さん=当時(18)=が首を刃物で切られて死亡しているのが見つかった事件があり、捜査を続けているが犯人は見つかっていない。府警は、この事件との関連も視野に入れて捜査を進める。
調べでは、遺体は、雑木林にほぼ全身が砂や土で埋められている状態で見つかった。耳や指が地表から出ていたという。
これまでの調べでは、美穂さんは6日夜に出かけたまま、自宅に戻らなかったといい、母親が7日朝、美穂さんがいないのに気づいて同日午前9時ごろ府警に家出人捜索願を届け出た。母親は6日午後10時ごろ、自宅に美穂さんがいるのを確認しており、「朝起きたら娘がいなかった」と話しているという。
署員が捜索していたところ、7日午後7時ごろになって、美穂さんの所持品とみられる携帯電話などが朝来川の対岸や川底から見つかった。さらに詳しく調べたところ、翌8日朝、土に埋まっている若い女性の遺体を見つけたという。
府警は遺体を掘り出し、司法解剖して死因を詳しく調べるとともに美穂さんの足取りを調べている。
現場は、JR東舞鶴駅から約3キロ北にあり、舞鶴湾に近く、工場や倉庫などが立ち並んでいる。
(以下略)
(2008.5.8 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080508/crm0805081419024-n1.htm
小杉美穂さん
首に木の枝…顔などに殴打跡も 京都府舞鶴市朝来(あせく)中の朝来川南側の雑木林で若い女性の変死体が見つかった事件で、遺体は同市田中町、会社員、小杉春美さん(37)の長女で府立東舞鶴高浮島分校1年の美穂さん(15)と分かった。首に木の枝やツルが巻きつけられていたほか、顔や頭には殴られたような跡があり、府警は殺人事件とみて舞鶴署に捜査本部を設置。美穂さんの足取りを調べるとともに、司法解剖して死因を特定する。失踪当日の夜、男と一緒
京都府舞鶴市の雑木林で、府立東舞鶴高校浮島分校1年、小杉美穂さん(15)=同市田中町=の遺体が見つかった事件で、美穂さんが行方不明になった6日夜に、遺体発見場所近くの団地1階で、美穂さんと若い男が一緒にいるのを目撃されていたことが8日わかった。京都府警舞鶴署捜査本部は事件との関連について調べている。
調べでは、美穂さんは母親(37)と2人暮らし。6日午後6時ごろに自宅で一緒に夕食をとった。母親は7日午前0時ごろ、美穂さんがいなくなっていることに気付いたという。
その後の調べで、6日夜には、美穂さんが6年前まで住んでいた団地で、若い男と一緒に出入りする姿が見られていたことが判明。団地は遺体発見場所から約400メートル東にある。捜査本部はこの男が小杉さんの足取りを知っている可能性があるとみて割り出しを急いでいる。
(2008年5月9日 産経新聞抜粋)
◇小杉美穂さん(15)が殺害された事件で、美穂さんが7日午前0時すぎ、友達に携帯電話で「今散歩している。分校近くのドラッグストア辺りにいる」と伝えていたことが9日、舞鶴署捜査本部の調べで分かった。
美穂さんは小学校時代、遺体発見現場の近くに住んでいた時期があり、7日未明、現場から約500メートル東のマンション付近で携帯電話を発信していたことも判明。現場近くで住民が男女の話し声を聞いたのは、7日午前2時半ごろだった。
死亡推定時刻は7日未明で、捜査本部は殺害される直前、人と会う目的などで付近を訪れた可能性があるとみて交友関係や行動を捜査。マンションの防犯ビデオや携帯電話の解析を急いでいる。
乱暴受けた形跡なし
京都府舞鶴市で高校1年の小杉美穂さん(15)が遺体で見つかった事件で、舞鶴署捜査本部は10日、美穂さんが所持していた赤いバッグなどを公開した。遺体発見現場近くの川沿いから見つかったバッグはまだ水にぬれており、泥が付着した状態だった。
また、捜査本部は美穂さんの遺体を詳しく調べた結果、犯人に性的な暴行を受けた形跡はないと正式に発表した。
これまでの調べでは、美穂さんは6日夜に自宅を出た後、7日午前零時すぎに友人に携帯から電話をした後に殺害されたとみられるが、事件前の足取りははっきりしていない。捜査本部はバッグや、美穂さんが履いていたものと同型のサンダルなどを公開。美穂さんに関する目撃情報の提供を呼び掛けた。
(2008年5月10日 時事通信)
京都府舞鶴市の高校1年小杉美穂さん(15)が他殺体で見つかった事件で、小杉さん失跡後の7日未明、自宅から遺棄現場へと向かうルート上にある防犯ビデオに、男と一緒に歩く小杉さんとみられる女性が映っていたことが、府警舞鶴署の捜査本部の調べでわかった。
小杉さんの足取りが同日午前1時ごろのメール送信を最後に途絶えた後の映像で、遺棄現場付近で男女の話し声が聞こえた同2時半ごろまでの間に撮影されたものという。府警は犯人につながる有力な手がかりとみて、映像の詳しい解析を急いでいる。
捜査関係者によると、映像には、服装などから小杉さんとみられる女性が、男と連れ立って歩く姿が映っていた。ビデオは、小杉さんが同0時50分ごろ、友人にかけた電話で現在地としていた薬局前からも比較的近い場所にある。小杉さんは、薬局前で電話した約10分後に府外の親族にメールを送り、これを最後に足取りがわからなくなっている。
(2008年5月12日 読売新聞)
自転車押し、黒い服背中には白い線
京都府舞鶴市の高校1年、小杉美穂さん(15)殺害事件で、府警舞鶴署捜査本部は3日、先月7日午前1〜2時過ぎに小杉さんと自転車を押す男性が一緒に歩く防犯カメラの三つの映像を公開した。
遺体発見現場に通じる数地点で撮られた映像。一つは府道を北上するところで、車道側を歩く小杉さんとその横で自転車を押して歩く男性が映っており、自転車前かごには白っぽいものが見える。
捜査本部の分析で、男性は身長170〜175センチ。つばのある野球帽のような帽子をかぶり、背中に白い縦線が入った黒っぽい服を着ていた。自転車を体の右側で押していることから右利きらしい。捜査本部は情報提供を呼びかけている
(フリーダイヤル0120・750・121)。
(2008年6月3日 毎日新聞)
【続報】
「京都・舞鶴女性遺体」事件直前に年配男?
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「京都・舞鶴女性遺体」重大局面か?
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舞鶴高1女子殺害家宅捜索男、窃盗で実刑
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裁判5題
京都・舞鶴の女子高生殺害で自宅捜索された男
窃盗罪の実刑確定
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「京都・舞鶴女子高生殺害」中勝美容疑者逮捕
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「京都・舞鶴女子高生殺害」京都地裁初公判
舞鶴・高1殺害 謎深く
京都府舞鶴市の府立東舞鶴高校浮島分校1年、小杉美穂さん(15)が殺害された事件は、14日で発生から1週間を迎える。小杉さんの足取りは防犯カメラの映像などから明らかになってきたが、なぜ深夜に自宅を出て現場の方へ向かったのか分かっていない。舞鶴署捜査本部は顔見知りの犯行との見方を強めているが、犯行状況にも謎は多く、交友関係を中心に慎重な捜査が続いている。
足取り
小杉さんは6日夜の夕食後にパジャマに着替えたのを母親の春美さん(37)が確認しているが、春美さんが就寝した午後10時以降に着替え直し自宅を出た。予定外の外出だったとみられるが、だれかに呼び出されたような形跡はなかった。
その後、自宅から約500メートル西のガソリンスタンド近くで工事現場の赤色灯を携帯カメラで撮影し、ホームページに掲載。更新時間は6日午後11時57分だった。また7日午前0時50分ごろには、自宅から約2キロ離れた薬局付近で「1人で散歩している」と友人に伝えたが、変わった様子はなかった。
一方、小杉さんとみられる女性の姿は6日深夜から7日未明にかけ、スタンドの防犯カメラのほか、発見現場に向かう府道付近や自衛隊施設など少なくとも4カ所で撮影されていたことが判明。女性の横で自転車を押して歩く男の姿も写っており、捜査本部は関連があるとみている。
怨恨の見方も
小杉さんの遺体は8日朝、自宅から約7キロ離れた雑木林で見つかった。遺体に着衣はなかったが、周辺の土や枯れ葉がかけられ、首には木の枝や細いつるのようなものが何重にも巻かれていた。
「布団を掛けるような感覚で、土をかぶせたのではないか。遺体を見たくないという気持ちもうがかえる」と捜査幹部。小杉さんの携帯電話やバッグなどは遺体発見現場近くに散乱しており、遺体を隠蔽(いんぺい)する意図があったのかどうか疑問も残る。
死因は頭や顔を工具のようなもので殴られたことによる失血死。背中には上から下方向へ硬い所でこすってできたとみられる擦過傷があり、あおむけに引きずられたか、護岸などで逆さに突き落とされた可能性が高い。
また小杉さんの財布の中にあった現金などは手つかずで、性的暴行の形跡などもなく、怨恨による犯行との見方も浮上。現場の状況からは場当たり的な犯行とみられるが、犯人が事前に凶器を準備していた可能性もあり、捜査本部は計画的犯行との見方も捨てていない。
交友関係を捜査
遺体発見現場周辺では「女性の声を聞いた」など複数の関連情報があり、捜査本部は小杉さんの携帯電話の通信記録などを調べ、交友関係を慎重に捜査。一方で聞き込みや防犯カメラの映像を解析するなどして足取りの特定を急いでいる。
また遺体のつめに残っていた付着物や現場に落ちていた毛髪などの遺留物を採取してDNA鑑定も進めているが、犯人につながる有力な物証はまだ得られていない。
ある捜査員は「なぜ所持品を人目につくような状況で放置したのか、なぜ首に木の枝を巻いたのか。とにかく分からないことだらけだ」とつぶやいた。
(2008.5.13 産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080513/crm0805132313042-n1.htm
「なぜ、娘が…」
京都・舞鶴の高1女子の母親が手記
京都府舞鶴市内で8日、遺体で発見された小杉美穂さんの母、春美さんが京都府警を通じて報道各社に寄せた手記全文は以下の通り。
マスコミの皆様へ
私の気持ちをお伝えします。
今は、言葉では言い表せないくらいに苦しく、辛く、そして、たまらない思いで一杯です。
なぜ、娘がこんな目に遭わなくてはいけないのでしょうか。
被害にあった時に娘が味わった恐怖や痛み、苦しみを思うと、つらくてたまりません。
ママ、助けて、助けて!と叫んでいたに違いありません。
私が娘を助けてあげられなかったことが本当に残念でなりません。
犯人に対する激しい憤りで胸が張り裂けそうです。
何の落ち度もない娘に対し、暴力を振るった犯人が憎く、決して許せません。絶対に許すことはできません。
マスコミの皆様には、私と亡き娘の気持ちを酌んでいただき、私の自宅周辺等での取材につきましては、ご近所の皆様の迷惑にもなりますので、どうか自粛していただきたくお願い申し上げます。
どうか、ご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
なお、ここにある画像は娘の写真です。
娘が「かわいく撮れている。」と言って、私の携帯電話に送ってくれた写真です。
もし、娘の写真をお使いになることがありましたら、かわいく写っているこの写真を使っていただければありがたいです。
平成20年5月8日
小杉 春美
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