米 副大統領主導で政権移行を
K10038846811_1102061215_1102061217
NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

米 副大統領主導で政権移行を

2月6日 11時48分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

エジプトで、ムバラク大統領の辞任を求める抗議行動が長期化する様相を見せるなか、アメリカ政府は、これ以上の混乱を避けるため、スレイマン副大統領が主導する形での政権の移行に向けて働きかけを強めています。

エジプトの首都カイロでは、ムバラク大統領の即時辞任を求めるデモ隊の規模は小さくなっているものの、引き続き、中心部の広場を占拠し、混乱は長期化する様相を見せています。アメリカのクリントン国務長官は、5日、ドイツのミュンヘンで、「政権の移行作業を急げば、混乱に乗じてイスラム過激派などが政権に就くおそれがある」と指摘し、ムバラク大統領側近のスレイマン副大統領を中心に、秩序ある政権移行を進めるべきだという考えを初めて明らかにしました。また、バイデン副大統領は、5日、スレイマン副大統領と電話会談を行って、政権移行に向けた改革の中身やスケジュールを国民に示すよう求めたということです。こうしたなか、オバマ大統領も、イギリス、ドイツ、アラブ首長国連邦の首脳らと電話で会談し、平和的で秩序ある政権移行をエジプトに求めていくことを確認するなど、事態の収拾に向けた各方面への働きかけを強めています。アメリカ政府としては、エジプトで極端な反米政権などが誕生する事態を避けるためにも、ムバラク大統領の去就にはあえて触れず、スレイマン副大統領が主導する形でのスムーズな政権の移行を優先させていく方針を打ち出した形です。